【競泳】萩野公介「五輪はタイムよりも勝負」本番想定のタイムトライアルで課題浮上

萩野公介

競泳男子で東京五輪代表の萩野公介(26=ブリヂストン)が27日、長野市内でタイムトライアルを行い、200メートル個人メドレーで2分0秒70をマークした。

五輪では決勝が午前中に予定されていることから、本番を想定して自身の状態を確認。タイムが振るわず「思ったより動かないなという感じ。調整の部分や自分の準備がまずかったなと泳ぎながら思った。1回やってよかった」と率直な感想を語った。

この日は午前6時に起床。朝食を済ませて会場入りし、8時過ぎにウオーミングアップを開始。その後、プールで泳ぎ、体を温めて10時のタイムトライアルに臨んだ。「泳ぐ前は感じなかったが、泳いでいる途中に(体が)動いていないな、泳ぎ終わって動いているなと感じた」

また、今回の反省を踏まえ、本番は起床時間を30分早めることに加えて「水中、陸上のアップをもう少し体を動かす内容にしようかな」と改善点を挙げた。

開幕まで残り1か月を切った段階で「状態は50とか60」と話す萩野だが、悲観している様子はない。「5年前はある意味、金メダルしか見ていなかったけど、今は全然違う。良くないこともいいこともあった5年間を踏まえ、人生のいろいろなものを振り返りながらラスト1か月やっていきたい」と話す。

萩野は「レースの時間帯や大会日程によって変わってくる」と前置きした上で「決勝ラインは6秒から7秒、メダル争いは5秒終わりから6秒ぐらい」と予想。それでも「タイムは決めつけずに五輪はタイムよりも勝負なので、練習はタイムも重要だけど五輪は勝負を意識していきたい」と力を込めた。

前日26日に行った同種目のタイムトライアルは午前が2分0秒40、午後は1分59秒63だった。

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