カモミール使い菓子商品開発 東郷まちづくり協

栽培したカモミールを使い、パウンドケーキ作りに取り組む「東郷まちづくり協議会」のメンバー

 地元に特産品を―。日向市東郷町の「東郷まちづくり協議会」が、栽培した薬草を使った菓子の商品開発を進めている。22日には、同町の加工体験施設「ふるさと味工房」でカモミールを使ったパウンドケーキ作りに挑戦した。
 同協議会は2015年度から市の委託を受け、薬草の里づくり事業に取り組み、バジルやハトムギなど11種類を栽培。茶商品を販売するなどしてきた。同事業が本年度から同協議会の単独事業になったのに合わせ、栽培意欲の向上と販路拡大を図ろうと、菓子の商品開発を企画した。
 パウンドケーキ作りでは、生地は小麦粉、米粉、おからを用意。粉末にしたカモミールの分量を変え、それぞれ3パターンずつ作った。材料を混ぜ合わせると良い香りが漂い、調理室に笑顔が広がった。完成したケーキを食べ比べ、「分量が多い方が色がきれい」「米粉は香りが際立つ」など意見を出し合った。
 同協議会の鈴野淺夫会長(70)は「今の東郷町には特産品がない。地元住民の誇りになり、郷土愛につながればうれしい。試作の回数を重ね、できるだけ早く商品化したい」と話していた。今後、クッキーの試作も予定。完成次第、道の駅「とうごう」で販売する。

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