〝魔界の住人〟グレート・ムタが大暴れだ。27日のノアの配信大会に降臨し、シングルで対戦した拳王(36)を闇に葬った。
代理人の武藤敬司(58)がGHCヘビー級王座から陥落したタイミングで、ムタは魔界から復活。先日の配信大会で突如、拳王の前に現れ、あいさつ代わりの毒霧噴射でこの日の一騎打ちが実現した。
開始からおもむろに場外を歩き回る奇行で拳王を警戒モード全開にさせ、テレビカメラのコードで首を絞める暴挙に出る。恐怖を振り払うかのように雄たけびを上げた相手からジャーマンスープレックスを食らうも、赤と黒の毒霧を発射し、どす黒く染め上げた。
昨年5月以来、魔界の奥底で息を潜めたムタの精神状態を武藤が不安視していたが、杞憂だったようだ。その後も水を得た魚のように暴れ回り、負けじと自らの脚に火をつけた拳王から〝火炎キック〟を食らうが、逆に炎を投げつけて撃退だ。
さらにパイプイス攻撃から今度はグリーンミストを噴射。閃光魔術弾でトドメを刺し、気がつけばリングから姿を消していた。
3色の毒霧を浴びた拳王は、自慢の金髪がもはやよく分からない色に。「この世界観は何なんだ…」と声を絞り出すのが精一杯だった。