「石木ダムの工事中止を」 反対団体、川棚で集会

石木ダム関連工事の一時中止などを求める宣言文を採択した集会=川棚町

 長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設に反対する市民団体の集会が27日、同町中央公民館であった。中村法道知事と水没予定地の住民13世帯との対話に向けて、県側に関連工事や調査の一時中止を求める宣言文を採択した。
 集会は「石木ダム建設に反対する川棚町民の会」(炭谷猛代表)などが企画。ビデオ会議システムなどで配信し、計約70人が参加した。
 付け替え県道の工事現場で住民らが連日抗議の座り込みを続ける状況が報告され、炭谷代表は「集落のあちこちに監視カメラが設置されている。人権侵害だ」と訴えた。宣言文では「住み慣れた土地が工事で壊され続けている状態では、心落ち着かせて話し合いに臨むことなどできない」と主張している。
 知事と住民の対話を巡っては先月から、県側と住民側が文書で数回やりとりしたが、事前協議で条件を調整したい県側と工事の中断を求める住民側で折り合っていない。
 会議の録画映像は、団体のフェイスブックなどで公開する。

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