エチオピア:ティグレ州でMSFスタッフ3人が殺害される

6月26日、エチオピアのティグレ州で活動中だった3人のスタッフが殺害されました。国境なき医師団(MSF)の緊急対応コーディネーターを務めていたマリア・エルナンデス(35)、アシスタント・コーディネーターのヨハンネス・ハレフォム・レダ(31)、運転手のテドロス・ゲブレマリアム・ゲブレミカエル(31)は、25日の午後、移動中に連絡が取れなくなり、26日の朝、無人の車と、その数メートル先に3人の遺体が発見されました。

この恐ろしい事件に対し、MSFは3人のご家族ならびにご友人たちに心よりお悔やみを申し上げます。この悲しみ、衝撃、怒りは、どのような言葉でも表しきれず、愛する人を失った喪失感、苦しみを和らげることもできません。

スペイン・マドリード出身のマリアは、2015年に中央アフリカ共和国でMSFの活動に初参加し、その後、イエメン、メキシコ、ナイジェリアで活動してきました。ヨハンネスはエチオピア出身で、2月に活動に参加したばかりでした。同じくエチオピア出身のテドロスは、5月からMSFの運転手として勤務していました。

MSFは、今回の医療への攻撃を最も強い言葉で非難するとともに、事件の全容究明に全力を挙げてまいります。マリア、ヨハンネス、テドロスの3人はティグレ州で援助活動を行っていましたが、その活動と引き換えに命が奪われたことは受け入れがたいです。MSFは3人のご家族と緊密に連絡を取りあっていますが、この悲報を受け、ご家族に最大限の配慮とプライバシーが守られるようお願いします。

3人の死に、エチオピアだけでなく、世界中で活動しているMSFスタッフ全員が衝撃を受けています。スタッフ一同、深い悲しみ、憤り、落胆を感じており、ここに3人を追悼します。 

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