【バケツ稲作り】ベランダに小さな「田んぼ」を作って米を育ててみた!季節を問わず栽培できるリボベジ(再生野菜)etcも紹介

普段当たり前に食べているお米や野菜は、スーパーで簡単に手に入るけれど、おうちのベランダでも作れちゃうんです。自宅で過ごす時間が多い今だからこそ、その過程を体験してみてはいかがですか? 今回は、筆者が実際に挑戦した「バケツで作るお米」や季節を問わず初心者でも簡単に栽培できる「リボベジ(再生野菜)」などを紹介。ご自身で作った食材をキャンプに持参して食べる!なんていうのも格別ですよ。

お米についての常識!?意外と知らない事実「お米の種=お米の粒」!

「お米の種」は、「お米の粒」という当たり前のようで、意外と知らない事実。初めて聞いた!という方も多いのではないでしょうか。

白米として食べる為に精米されたお米は種にはなりませんが、精米する前のお米の粒がお米の種になります。

お米の種をよく見てみると、少し色味が違う「胚(はい)」という部分があり、ここから芽が出てきます。

筆者撮影

そして、さらにお米の粒の中には、「胚乳」が詰まっていて、芽や根はこの胚乳の力を使って、グングンと成長していきます。

お米の一粒はとても小さいけれど、この中には栄養がたっぷり詰まっているのです。

筆者撮影

自宅のベランダでもできちゃう「バケツ稲」とは? 小さな田んぼを作りお米を育てる方法

自宅でお米を育てる方法は、「バケツ稲」とも呼ばれ、バケツの中に小さな田んぼを作りその中でお米の稲を育てていきます。

種を植えて実際に収穫できるまでの期間は、春から秋の約半年間で、一粒のお米の種から収穫できる量は、約500粒~1000粒で片手にちょこんと乗る程度と言われています。

お茶碗一杯分にもならない量なので少ないと感じるか、1粒の種からそれだけ多くのお米が収穫できると感じるか、実際に体験してみてどう感じるのか自分の中で変化があったらおもしろいですね。

筆者撮影

自分で育てたお米を持参して、キャンプで「飯ごう炊飯」なんていうのも一味違った楽しみ方ではないでしょうか?

「バケツ稲で育てるわたしのこめ」キットを取り寄せて初の米作りに挑戦!きっかけは農家の友人への相談

コロナ禍の中、自宅で過ごす時間も多いので、筆者は5歳と2歳の子供達と一緒にバケツ稲に挑戦してみました。

この経験を通して、お米を残さず食べようという気持ちが育ってくれたら嬉しいなぁという願いもありますが...(笑)

ベランダでお米作りと聞くと、難しそうと思われる方も多いと思います。

筆者も全くの素人なので、色々調べてみると、バケツ稲の育て方を紹介しているサイトやYouTubeがたくさんありました。

JA(農業協同組合)からも、お米の種と育て方の説明書が配布されているので(無料)、興味のある方はチェックしてみると良いかもしれません。

筆者の場合、幸いにも米農家の友人がいるので相談してみました。そして、商品化された「バケツ稲で育てるわたしのこめ」で初めてみることに。

〝バケツ稲で育てるわたしのこめ〟とは?

●届いたらすぐに始められるキット(お米の種、土、バケツ、説明書)と、農家さんへ気軽に質問ができる場がセットになった商品。(現在は募集終了)

ご興味のある方がいらっしゃったら、来年の春頃に第2期生の募集をするので是非ご応募くださいね。

【バケツ稲作り(春)】種まき前に「浸種」〜発芽後 苗床に種をまく〜葉が数枚出たら田植え

田んぼをイメージすると、初夏の時期の田植えや、秋の収穫を想像する人も多いかと思います。実際は、お米を育てる農家さんは春から田植え準備で大忙しです。

今回ご紹介する「バケツ稲で作るお米」も規模は小さいながらも「準備」や「育てる」という過程で気をつけるべきことはありますので、ポイント毎にご紹介していきたいと思います。

お米の場合、種をまく前の準備として芽を出す必要があります。お米の種から芽を出すためには、種を水につける「浸種」という作業が必要になってくるのです。

種から芽が出た様子筆者撮影

そして、種から芽が出てきたら「種まき」をします。

最初はバケツではなく、イチゴのパックや2Lペットボトルなどで作った容器に土を入れた苗床(なえどこ)に種をまきます。

種まきの様子筆者撮影

そして数日すると葉が出てきます。

葉が伸びてきた様子筆者撮影

苗が成長し、葉が3~4枚になったら、いよいよバケツに田植えをします。

田植えの様子筆者撮影
田植え完了の様子筆者撮影

【バケツ稲作り(夏)】稲が生長したら「中干し」〜再度 水を張る〜お米の花が咲き受粉〜米粒が誕生

バケツの水を切らさないようにして、稲が40~50cmになってきたら、一度バケツの水を抜き、「中干し」という作業を行います。

中干しが完了したら、また水を張ります。

筆者撮影

稲にお米の花が咲きます。

おしべの花粉がめしべに付き、受粉が完了すると、もみの中にお米の粒ができてきます。

お米の花筆者撮影

【バケツ稲作り(秋)】穂が黄金色に変化したら稲刈り〜脱穀〜もみすり〜精米〜食べられるお米に!

穂ができて40~50日ごろ、穂が黄金色になってきたら稲を刈ります。

刈った稲はこのままでは食べられないので、穂からもみをとる「脱穀」といわれる作業を行い、もみすり、精米の作業をして、普段食べているお米の状態にしていきます。

穂が実った様子筆者撮影
脱穀の様子筆者撮影

春から秋の作業の流れをご紹介しました。

実際にお米を育ててみると、なかなか芽が出なかったり、苗の成長のスピードに驚かされたり、体験してみて、感じることもたくさんあります。

そのたびに「農家さんってすごいな!」という思いが湧いてきます。

2021年も無事、秋の収穫ができるよう、筆者も頑張って育てていきたいと思っています。

初心者でも手軽で簡単!季節を問わず今すぐおうちで栽培できる野菜・ハーブの育て方!

食べ物を育てるには、始める時期に合った種類を選ぶ必要があります。

お米作りを始めるタイミングは春ですが、「今すぐ始めたい!」という人でも簡単に始められる野菜・ハーブの育て方をご紹介します。

野菜のヘタや根っこを残して「リボベジ(再生野菜)」に挑戦

リボベジとは「リボーンベジタブル」の略で、「再生野菜」のことです。

例えば、通常なら切って捨ててしまうようなキャベツの芯や大根・ニンジンのヘタ、万能ネギの根っこなどを残しておき水に浸けておくだけで再生栽培できるんです。

そう言った部分には栄養がたくさんあって、土に植え替えなくても新鮮な水でできるため、手軽なうえ初心者でも簡単に育てることが可能なんですよ。

比較的暖かい場所に置いておけば、成長も早くなります。

大根で挑戦 ※2週間経った様子筆者撮影

アウトドア料理にも相性抜群のハーブを育てよう

すでに寄せ植えされた状態で販売されている商品を購入し、窓際やベランダなどでハーブを育てるのも手軽な方法の一つです。

比較的ハーブは丈夫ものが多く、お手入れも簡単なので初心者の方にもおすすめです。

アウトドア料理にも使いやすいハーブを選べば、キャンプの時に切って持っていくこともできるので便利ですよ。

ローズマリーは香りも良く、肉料理との相性抜群。イタリアンパセリはパスタやピザなど、ちょっと加えるだけで香りも良く見栄えにもおしゃれな料理になるのでおすすめです。

キャンプで作ったアヒージョにハーブを添えるだけでちょっとおしゃれな雰囲気になる筆者撮影

種から野菜を育ててみよう

種から野菜を育てるってやってみると意外と難しいのですが、葉野菜などは比較的簡単に育てられるので、ベランダなどで野菜を育てるのにおすすめです。

窓際などでもできる小さめのキットも豊富に販売されているので、まずやってみたいという人は是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

「オクラ」を種から植えて育てました筆者撮影
「トマト」と「バジル」を一緒に育てると虫が付きにくくなる筆者撮影

ひと手間と時間をかけ 食べ物を愛でながら育ててみる! キャンプにも通じる貴重な経験

筆者撮影

米や野菜を自分で育ててみると、手間も時間もかかって「大変だなぁ」という思いが出てきますが、その分、収穫できた時の喜びはひとしおです。また、スーパー等での購入時にも、農家さんが大切に育ててくれた食べもの!という実感がわき、粗末にすることもなく、強いては「食について考える」ことにもつながってくるはず...。

ご自身が精魂込めて育てた米や野菜を「不便を楽しむキャンプで、ひと手間かけて味わう!」...こんなことが本来、一番の贅沢かもしれませんね。

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