バテンレース継承、発信 上越市地域おこし協力隊 香田真由子さん(福岡市出身)着任

 上越市は28日、福岡市出身の香田真由子さん(29)に地域おこし協力隊の辞令を交付した。

 任期は3年で、旧今井染物屋(同市大町5)を活動拠点に、バテンレースの技術継承や発信に取り組む。香田さんは「バテンレースのオリジナルブランドを作ることが目標。まずは技術をしっかり習得し、活動範囲を広げたい」と意気込む。

辞令を受け取る香田さん(右)。吉田バテンレース製のマスクを着けて交付式に臨んだ

 前職は洋服の企画や製作に関わり、ニット製品の手編みなどをしていた。バテンレースは以前から知っており、協力隊の求人を見て興味を抱いた。3月の現地見学会で吉田バテンレース代表の吉田節子さん(70)と会い、応募を決意。上越の街並みも後押しになったという。

 辞令交付式には吉田バテンレース製のマスクを着用して出席。村山秀幸市長から「吉田さんはいい師匠になる。一緒に頑張って」と激励を受けた。

 協力隊としての業務はバテンレースの技術継承に加え、手仕事文化の情報発信、同施設の工房運営が含まれる。「文化財の中で仕事ができることは幸せ。SNSを活用し、若い人たちに見てもらえる情報発信をしていきたい」と話した。

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