新型コロナウイルスのワクチン接種が全国で行われているなか、きなくさい話が広まっている。ワクチンを保管する冷凍庫や冷蔵庫の電源プラグが抜ける事例が多発しており、ツイッターでは「#プラグを抜こう」が拡散されていたのだ。時事通信が報じて話題になっていた。
各地のニュースを調べてみると確かにプラグ抜けの事例は多い。兵庫県芦屋市、大阪府寝屋川市、埼玉県川越市などで確認されており、しかも原因不明というから不安が募るばかりだ。
ワクチンを保管していた冷蔵庫に麦茶を入れたら、温度が上がって廃棄になった事例があるほど、ワクチンは温度管理が重要。もし冷凍庫や冷蔵庫の電源が入っていなかったら廃棄は避けられない。
問題はプラグが抜けたのがたまたまなのかどうか、だ。ツイッターでプラグを抜こうという呼び掛けがあったというが、関係があるのかは分からない。細野豪志衆院議員はツイッターで「ネットでのプラグ抜けの呼び掛けは価値観の強要。プラグ抜けが故意だとすれば許しがたい」と訴えた。
そもそもワクチンに良い感情を持っていない反ワクチン派はどのくらいいるのか? 「反ワクチンの考え方はかなり広まっています」と語るのは反ワクチン派の男性だ。
「同じ考えの人で集まった時には、ワクチンを打つと害があるみたいな話をみんなでしていましたね。活動家のような姿を想像するかもしれませんが、そんなことはなくごくごく普通な人たちでした」
意外に近くに反ワクチン派の人はいるかもしれない。「ネットに影響を受ける人もいるからどこにいても不思議じゃないでしょう」(前出の男性)
ただ、ワクチンを打たない自由はもちろんあるが、打つ自由もある。プラグを抜いていたのが故意ならば、絶対に許されることではない。