芳根京子、遺体を生きていた姿で保存する”プラスティネーション”披露 「Arc アーク」本編映像公開

劇場公開中の、芳根京子が30歳の体のままで永遠の人生を生きていく女性を演じた映画「Arc アーク」から、芳根演じる主人公のリナが、プラスティネーション(遺体を生きていた姿のまま保存できるように施術)をするシーンが公開された。

公開された本編映像では、故人やペットを在りし日の姿のまま永久に保存する<ボディワークス>を制作する仕事に就くリナが、制作の仕上げをするシーン。顔や手の角度などの最終的なポーズを、”あやつり人形風の装置”を使って決める姿が収められている。仕上げを終えたリナは、見学していた子どもから「この会社は人を死なない体に作り変えようとしているのですか?」と質問される。リナは子どもに対して、「あなただったらどうしたい?大事なのはそこ、選ぶのはあなた」と答える。

ケン・リュウの原作にある“あやつり人形の製作に少し似ていた”という表現から、映像化するにあたり”舞”の要素を取り入れることを思いついたという石川慶監督。美術チームと振付チームは試行錯誤を重ね、ロケ地となった芸術的価値の高い香川県庁東館のロビーに、巨大なあやつり人形風のセットを組み立てた。そして、ストリングスをクロスさせ、ターンを入れるなど、視覚的なメリハリを重視したオリジナルの”舞”が作り上げられたという。

芳根の撮影の前に同じセットで撮影したリナの師であるエマを演じる寺島しのぶは、前もって動画で確認していた”舞”を難なくクリアしたどころか自らアレンジも加えたという。ダンス未経験の芳根は、「『どうしよう、この後にやるんだ』と思って絶望しました。普段は役として追い詰められていますが、今回は完全に芳根京子が追い詰められて、芳根京子が慌てていました」「自分のレベルの足りなさを感じて、間を見つけてはたくさん練習をしました」と、撮影を振り返っている。

「Arc アーク」は、SF作家ケン・リュウの短編小説「円弧」を映画化した作品。近未来を舞台に、遺体を生きた姿のまま保存する施術(プラスティネーション)を仕事とするリナを描く。師エマの弟・天音が完成させた技術によって、リナは人類初となる「不老不死」の女性となり、30歳の姿のままで永遠の人生を生きていくことになる。芳根京子が主人公のリナを演じ、リナの師であるエマ役を寺島しのぶが、エマの弟で不老不死を実現する天才科学者である天音役を岡田将生が演じる。倍賞千恵子、風吹ジュン、小林薫のベテランが脇を固める。監督は、「蜜蜂と遠雷」などの石川慶が務める。

【作品情報】
Arc アーク
全国公開中
配給:ワーナー・ブラザース映画
(c)2021映画『Arc』製作委員会

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