全日本柔道連盟(全柔連)は29日、オンラインで評議員会と臨時理事会を開き、山下泰裕会長(64)の3期目となる再選が満場一致で決まった。任期は2年となる。
山下会長は今年2月、前事務局長による職員へのパワハラ行為への対応を巡り、一連の騒動を部外に公表しなかったため〝隠ぺい〟と批判された。
その際、日本オリンピック委員会(JOC)の会長職を兼任していることを引き合いに出し「人並みの人間でいろんな重職を務めていくのは私には難しい。問題があることに全く気付かなかったことは恥ずかしく責任を感じている」と辞意を示唆。今月14日の理事後も「一番の問題は私がJOCの会長になり、自国開催の五輪に力を傾倒せざるを得なくなって(全柔連の)会長の役割をしっかり果たせなかったことが大きかった」と振り返っていた。
しかし、会長続投については「全柔連でも副会長などと手分けをし、JOCの中でも私の置かれた状況を理解してもらい、周りが負担を受け入れてくれている状況ができている。本当にありがたいと思っている」と意欲を見せていた。
JOC会長も25日に再任され、2期目に突入。開幕まで1か月を切った東京五輪はJOCおよび全柔連の会長として〝二刀流〟で臨む。