【新型コロナ】神奈川のキャッシュレス還元、開始延期 コロナ感染状況考慮

神奈川県庁

 神奈川県は29日、スマートフォンの専用アプリ「かながわPay(ペイ)」を活用したキャッシュレス決済で、支払い額の最大20%分をポイント還元するキャンペーンの開始を延期すると明らかにした。7月1日から開始予定だったが、新型コロナウイルスの感染状況を踏まえて判断した。開始時期はあらためて決める。

 キャンペーンはポイントの還元で消費を喚起し、新型コロナの影響で売り上げが減少した県内小売店を支援するのが狙い。県内の参加店舗で買い物をすると、店舗が中小企業なら20%分、大企業の場合は10%分の「かながわポイント」が消費者に付与される。ポイントは県内の参加店で1ポイント1円で利用でき、総額70億円分(1人当たりの上限は4千円分)を還元する。

 ただ、隣接する東京都内に感染のリバウンド傾向が見られることや、県内でも新型コロナ対策の「まん延防止等重点措置」の適用が継続。県民に生活に必要な場合を除いた外出自粛を呼び掛ける中で外出を誘因する恐れがあるなど、総合的に判断して開始時期の延期を決めた。ポイントの付与期間は9月30日までだが、開始時期によっては延長も検討する。

 県によると、これまで食料品店や飲食店など約3千店から参加の申し込みがあった。

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