『都市鉄道完全ガイド 関西JR編』発売! 実際に乗って取材した独自のデータでその路線の意外な一面がわかる!

2013年より年に1冊~2冊のペースで刊行されている「都市鉄道完全ガイド」シリーズ。 12冊目となる最新刊『都市鉄道完全ガイド 関西JR編 2021年~2022年版』が発売となった。 当シリーズの特徴は何といっても普通の鉄道雑誌よりもデータがすごく多いという点。 しかも路線図や停車駅、 表定速度(停車時間も含めた平均速度)のような路線に関するデータだけでなく、 「沿線のスターバックス率」のような独自のデータも収録されているところが特徴。 当シリーズの企画編集を担当しているオフィスJB 飯田幸夫氏に話を聞いた。

「駅に掲示されている時刻表を見て、 ラッシュ時と昼間のダイヤを比較すれば、 その路線はどんな生活パターンの人を想定してダイヤが組まれているのが分かってきます。 駅周辺にマクドナルドやスターバックスがある率や、 単身世帯の家賃ランキングなども掲載しているのは、 それによってその路線や地域の特徴が分かるからなんです」

さらに今回の『関西JR編』では、 新たに「過去との比較」と「ライバル路線との比較」も取り上げられている。 これにより路線の歴史的な変化も分かり、 沿線の人たちは並行して走っているJRと私鉄をどんな理由で使い分けるのかといったことも理解できるとい。

「初めて乗った路線では『何でこの駅が急行停車駅なんだろうか』『何でこの小さな駅が終着駅なんだろう』とか気になることがありますよね。 周辺自治体の人口、 配線図(線路がどう敷設されているかという図)、 あるいは路線が開通した経緯などを調べると『なるほど』と、 わかってくるわけです。 その路線のざっくりとした地勢もわかると思います。 異なる路線の駅が100メートルくらい離れたところに別々にあったりしますよね? なぜひとつの駅にまとめなかったのか? それって街の成立の歴史的経緯も含めて形成されたわけで、 鉄道路線は地域文化込みで成り立っているわけです。 そんなこともこの本で伝わればいいかな、 と思っています」

鉄道データのムックでありながらその路線の歴史と生活の臨場感が感られる――まさに鉄道ファンの好奇心を満たすユニークな1冊、 おなじみの路線の意外な一面を探してみてはいかがだろう。

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