話題のドラマ「山河令」「永遠の桃花」「明蘭」など、中国時代劇を盛り上げる実力派・人気歌手たち5選

中国時代劇ドラマのOSTといえば、古典的な情緒を感じさせるメロディや伝統楽器が使われたドラマティックなバラードがいっぱい。それを歌う歌手たちも素晴らしい歌声と歌唱力の持ち主がずらりと揃っています。ここでは「時代劇OSTといえばこの人!」という代表的な実力派・人気歌手をご紹介します。

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ジョウ・シェン(周深)

時代劇の大ヒット作に必ず彼の歌声あり、と言っていいほどの一番の人気歌手といえばジョウ・シェン(周深)。ウクライナのリヴィウ国立音楽アカデミーで声楽を学んだカウンターテナー歌手です。

彼は女性のような高音域が出る伸びやかな声が美しく、ロマンティックに物語の世界観を表現する歌唱力も抜群。OSTに参加しているヒットドラマは最近のものだけでも「花様衛士〜ロイヤル・ミッション〜」「三千鴉の恋歌」「琉璃(原題)」「長歌行(原題)」と、挙げればきりがないほど。

今年、ウォレス・チョン(鍾漢良)、タン・ユンソン(譚松韻)共演で大ヒットした「恋心は玉の如き」も、素敵なラブシーンでは必ず彼の歌う『要一起』が流れて視聴者を魅了しました。

マオ・ブーイー(毛不易)

2017年にテンセントの音楽コンテスト番組「明日之子(原題)」で優勝して人気が爆発したマオ・ブーイー(毛不易)は、切ないメロディと繊細な歌詞に定評のあるシンガーソングライター。

独特なハスキーな歌声も人気があり、時代劇ドラマでは歌手として「如歌~百年の誓い~」「如懿伝~紫禁城に散る宿命の王妃~」のOSTを担当しています。また、彼が歌い上げる「霜花の姫~香蜜が咲かせし愛~」の主題歌『不染』も、ドラマの感動を盛り上げる名曲として大ヒットしました。

ルー・フー(陸虎)

ルー・フー(陸虎)はデビュー17年目、プロデュースも行う実力派アーティスト。作曲家として他の歌手への楽曲提供はとても多く、多才なメロディメーカーとして知られています。

最近では「瓔珞<エイラク>〜紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃〜」「コウラン伝 始皇帝の母」「驪歌行(原題)」など、敏腕プロデューサーのユー・ジョン(于正)が手がける時代劇ドラマのOSTはもれなく担当。彼が作曲・歌唱、ユー・ジョンが作詞という黄金コンビで「君、花海棠の紅にあらず」の主題歌も評判となりました。

イーサ・ユー(郁可唯)

女性歌手で時代劇OSTの常連といえばイーサ・ユー(郁可唯)。時代劇に限らず“OST女王”の異名をとるほど、彼女の透明感のある優しい歌声は様々な作品を彩っています。

彼女は「永遠の桃花~三生三世~」「月に咲く花の如く」「明蘭~才媛の春~」などのOSTをヒットさせてきました。ラブコメ時代劇「萌医甜妻~ボクの可愛いお医者さん~」の主題歌『莞爾』は、可憐な彼女の歌声がドラマのキュートな世界観にマッチして胸キュンできる一曲です。

フー・シア(胡夏)

2010年に台湾のテレビ局・中国電視のオーディション番組「超級星光大道(原題)」で優勝して歌手デビューしたフー・シア(胡夏)。彼は翌年に台湾の大ヒット映画『あの頃、君を追いかけた』の主題歌『那些年』が大ヒットして一躍アジアの有名歌手の仲間入りを果たしました。

それ以来、彼はその爽やかながら芯のあるイケメンボイスで現代劇から「瓔珞<エイラク>〜紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃〜」「雲衣坊 〜糸に秘めた恋〜」「山河令(原題)」などの時代劇まで、OSTではおなじみの存在に。

中でも最近ヒットしたのは上に挙げたイーサ・ユー(郁可唯)とデュエットした「明蘭~才媛の春~」の主題歌『知否知否』で、2人のハーモニーにじーんと感動できます。


TEXT: 小酒真由子(フリーライター)

Edited:小俣悦子(フリーランス編集・ライター)

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