【高校野球】東海大相模・門馬監督、今夏限りで退任へ 甲子園4度制覇

今夏限りで退任する東海大相模・門馬監督=4月、甲子園

 高校野球で今春の選抜大会を制した東海大相模の門馬敬治監督(51)が今夏限りで退任することが30日、分かった。健康上の理由で、後任は未定。

 門馬監督は神奈川新聞社の取材に「23年間突っ走ってきた。相模の野球というより原貢の野球を貫いてきたが、心身ともにいっぱいいっぱい」と語った。

 横浜市出身の門馬監督は、東海大相模中・高と進んだ。高校3年だった1987年夏は神奈川大会決勝で敗退。東海大ではマネジャーに転身し、原貢監督=当時=の下で指導者としての学びを深めた。

 卒業後は大学のコーチを務め、95年から東海大相模高に赴任。コーチを経て99年から監督に就任した。

 翌年の2000年に選抜大会で優勝し、10年には33年ぶりに夏の甲子園に出場。小笠原慎之介(中日)を擁した15年に45年ぶりの全国制覇を成すなど、春夏4度の日本一に導いた。

 菅野智之(巨人)、大田泰示(日本ハム)、田中広輔(広島)、田中俊太(横浜DeNA)兄弟ら多くの教え子をプロ野球界に輩出。走攻守で圧倒する「アグレッシブ・ベースボール」を標榜(ひょうぼう)して常勝チームを築き上げながら、選手の人格形成、人間教育にも重きを置いた。

 10日開幕の全国選手権神奈川大会で県内公式戦7連覇が懸かる中での決断。「この夏も変わらず、貪欲に、選手とともに目の前の試合に全力を尽くして戦い抜きたい」と話した。

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