多目的利用したいけど反対され… 赤字続くパークゴルフ場 利活用に頭悩ませる真鶴町

パークゴルフ場でゴルフを楽しむ利用者ら=真鶴町真鶴のお林展望公園

 オープン以来赤字が続く真鶴町の「お林展望公園」(同町真鶴)内パークゴルフ場を巡り、町が利活用に頭を悩ませている。

 町は3月、運営方法などを見直そうと、利用法を変更する公園条例改正案を町議会に提出したが、従来のゴルフ場利用者から反発を招き、6月の町議会で撤回する事態に。

 今後について町は「町民の意見を聞きながら公園のあり方を再構築していきたい」と話している。

 同公園は、小田急が運営し2004年に閉園した「真鶴サボテンランド」跡地に05年4月開園。真鶴半島の中腹にあり、公園の先端にある広場からは伊豆半島や初島、大島など相模湾の絶景が望める。

 12年にはいずれも有料で、計18ホールのパークゴルフ場とバーベキューコーナーがオープンした。

 ゴルフ場は1回大人200円、中学生以下100円と安価で利用できる。クラブなどの道具を無償で貸し出していることから「健康維持に役立つ」と、70代前後の約60人のメンバーでつくる利用者団体「真鶴町パークゴルフクラブ」会員らを中心に利用されていた。

 同町産業観光課によると、ゴルフ場とバーベキューコーナーの総利用者数は14年度の1万8529人をピークに、19年度は1万993人と右肩下がり。現在、ゴルフ場の利用は、1日当たり平日20~30人、休日40~50人にとどまる。

 オープン当初から赤字続きで、19年度は約623万7千円の赤字だったという。

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