ジャパネット職場接種 長崎、福岡で新規受付停止 ワクチン追加確保困難

 新型コロナウイルスワクチンの職場接種を進めている通販大手ジャパネットホールディングス(HD、長崎県佐世保市)は、ワクチンの追加確保が困難になっているとして、長崎、福岡の両会場の新規受け付けを停止している。既に予約した人のうち計約5千人分が不足している。
 同社はグループ会社の従業員や取引先企業、その家族らを対象に21日から佐世保、長崎、福岡、東京の4会場で順次接種を始めた。
 政府は職場接種の申請が殺到し、使用する米モデルナ製の輸入が追いつかないとして、25日午後5時で新規の申請受け付けを一時停止。ジャパネットHDの職場接種のサイトによると、追加で確保することが難しくなっているという。
 既に予約済みの人のうち、福岡は7月2日分まで、長崎は4日分までは接種を行う予定。佐世保と東京は比較的多く確保できており、長崎、福岡で予約し佐世保で接種可能な人に対し、会場を変更するよう呼び掛けている。
 一方、県は独自に長崎、佐世保両市で大規模接種を進めており、「現時点で国から供給について変更の連絡はない」。予定通り7月9日接種分までの予約を受け付けている。
 長崎大は7月中旬の開始を目指し、14日に2万人分を申請済み。ただ冷凍設備納入のめどは付いたものの、いまだ具体的なワクチン納入時期が国から示されていないという。担当者は「いつ始められるか…」と気をもむ。
 千人分の接種を計画している長崎旅館ホテル組合は「予定通り確保できており支障はない」としている。

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