<高校野球東京大会>選手と共に戦う!マネジャーに密着 国学院久我山

夏の高校野球東京大会は7月3日に開幕します。TOKYO MX「news TOKYO FLAG」では熱戦が始まるのを前に、都内の注目校や注目選手を紹介しています。今回スポットを当てたのは選手…ではなく、チームのマネジャーを務める1人の男子部員です。実力のある選手でしたが、ある理由でプレーを続けることができなくなってしまいました。それでも「野球に携わりたい!」という思いがチームを甲子園へと押し上げています。

杉並区にある国学院久我山高校は春夏合わせて6回、甲子園に出場したことのある強豪校です。野球部のグラウンドで忙しく動き回る1人の男子部員は、マネジャーの飛沢翔咲君(3年)です。飛沢君はかつて選手として活躍していました。ところが「小学4年生の時、病院に行ったら『先天性の心臓病。あなたの心臓は激しい運動には耐えられない』と言われた。競技性の高いスポーツは全面的に禁止と言われた」のです。野球をすることができなくなってしまいました。それでも高校に入学して選んだ部活は野球部でした。野球部に入った理由について飛沢君は「小さい頃からずっと甲子園に行くのが夢だった。どんな形でも野球に携わりたいという気持ちが強かった」といいます。

選手としては無理でも「マネジャーとして甲子園に出場する」という新たな夢に向けて頑張る飛沢君をチームメートも応援します。黒崎将太キャプテンは「すごく頼りがいがあって素晴らしいマネジャー。練習の流れを見ていても、必要な時に飛沢がいてくれるのですごく心強い。飛沢を全国大会、甲子園に連れていきたい」と力を込めます。部員たちが着る練習着の背中に書かれた「咲」の文字は、飛沢君の名前から取ったものです。

飛沢を全国へ──。チーム一丸となって"聖地”甲子園に出場という夢を咲かせることができるか。国学院久我山は7月18日、初戦を迎えます。

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