報道記事の事前確認を要望 コロナクラスターの沖縄県立中部病院

 沖縄県立中部病院は1日、記者会見の場で報道陣に「報道記事の確認について(お願い)」との文書を配り、「情報の混乱を防止する観点から、発症日や患者数等の数値について事前確認を行いたい」と発表前に記事を送るよう要望した。県議らから県に対し、「隠ぺい」との指摘が上がる中、病院が神経をとがらせる様子もうかがえる。

 橋口幹夫副院長は1日の会見で要望について「時々刻々と数字が変わる。それで虚偽報告していると取られると、われわれも困る」と述べ、同院が持つ最新の数字と合致しているかを確認するためだとした。報道を制限する意図について、橋口副院長は「全くない」と否定した。

 県の我那覇仁病院事業局長は6月30日の県議会で、感染者が計50人、16人死亡と答弁していた。これは29日時点の数字で、29日以降に新たな死者が出たとして、県は7月1日に死者数を17人に更新した。1日の県議会で、県議からは県の公表の仕方に改めて追及があった。

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