吉村界人、幽霊役で主演 同じく幽霊の父・津田寛治、幽霊が見える母・田中美里と共演 映画「人」特報

2022年夏に劇場公開される、吉村界人主演の映画「人」の、特報映像とティザービジュアルが公開された。

「人」は、不慮の事故により幽霊になってしまった⻘年・健⼀と、幽霊が⾒える健⼀の⺟・彩⼦、そして既に他界して健一と同じく幽霊となっている父・拓郎が過ごす3日間を描いた作品。「家族とは何か」「生きるとは何か」をファンタジーの形で問いかける内容となっている。

映画「ミッドナイトスワン」などの吉村界人が演じるのは主人公の健⼀。金髪姿の幽霊を演じる。健⼀の⺟・彩⼦を、NHK連続テレビ⼩説「あぐり」などの田中美里が、父・拓郎を大河ドラマ「⻘天を衝け」などの津田寛治が演じている。他に、冨手麻妙、木ノ本嶺浩、五歩一豊らが出演する。監督を務めるのは、商業作品初監督となる、「東京喰種」「来る」などの制作に携わってきた山口龍大朗。撮影は、岩井俊二監督作品「ラストレター」「チィファの⼿紙」などの撮影監督を務めた神⼾千⽊が担当している。

主演の吉村は、「とてもシンプルですが、だからこそ伝わる作品になっていると思います」と本作についてコメント。山口監督は、「少し奇妙だけど人に寄り添う心温まるファンタジー作品になっています」とアピールしている。

公開された特報映像は、「ある日、息⼦が死にました。」という⺟目線のテロップで始まる。海へ向かう息⼦と必死に名前を呼び掛ける⺟の姿や、幽霊の息⼦と父の2人と残された幽霊の見える⺟という独特な関係の一端が映し出されている。あわせて公開されたティザービジュアルでは、⻘空をバックに草むらでたたずむ健⼀(吉村界人)と彩⼦(田中美⾥)の姿が捉えられ、⺟⼦の絆を描き出されている。

【コメント】
■吉村界人
息⼦と⺟親の関係、そして父親との別れ際が理想でとても好きでした。 監督は人間という対象が本当に好きなんだと思う。
生きてんだから、寂しかったらその分泣いてもいいじゃん。という声が聞こえてくるような作品でした。
時には、笑えない所を浮かれてやったり、悲し過ぎて通り越して笑ったりする脚本や演出が山口さんの今作の心 意気だった気がします。
とてもシンプルですが、だからこそ伝わる作品になっていると思います。

■田中美里
大切な人を亡くした時、乗り越えるのはすごく時間がかかることです。
きっと彩⼦は不器用ながらも、喜怒哀楽いろんな感情をぶつけていきながら自分の気持ちと向き合っていったの だと思います。
何気ない息⼦との日常のやりとりのひとつひとつ全てが愛しく感じられた作品です。 是非たくさんの方に観ていただけたらと思います。

■津田寛治
夏の海は賑やかで楽しいイメージがありますが、その反面シーズンオフは、静かに寄せては引いていく波にせつ なさを感じたりします。
そんな寂しげな九⼗九⾥浜を舞台に、人生のシーズンオフを美しく優しく描いた映画「人」。 是非ご覧ください。

■冨手麻妙
生きているうちに誰も絶対に経験もできず⾒ることもできないであろう死後の世界。主人公が死後の世界の人間 であるこの映画を通して、生きてるって何だろう?と改めてゆっくり考え直す機会になりました。
出演者としても、ひとりの人間としても、〝ただただ流されるように生きて、生きてるのに死んでるみたいな人 たち〟にこの作品をぶつけたいと思います。

■木ノ本嶺浩
撮影に入る前、山口監督とお話させていただいた際「人に寄り添う映画にしたい」とおっしゃっていました。 その言葉に感銘を受け、残された人は何を思い生きているのか、自分の経験と照らし撮影に臨みました。
人との死別。その時しっかりと悼むことができ、心残りは無かったか。様々な思いを背負って人は生きています。 ただ悲しむだけでなく死は生を考えるきっかけだと考えています。この映画を通じ生を感じていただけたら幸い です。

■五歩一豊
今回、田中義男(老人の幽霊)役で参加させていただきました。
映画は幽霊の息⼦と父、幽霊が⾒える⺟という⼀家族の物語で摩訶不思議な会話が繰り広げられます。 そして当の親⼦にしかわからない相⼿を思いやる機微や仕草には大変感動致します。
上演がとても楽しみです。

■山口龍大朗 監督 コメント
はじめまして、監督の山口龍大朗です。
この映画のタイトルは「人」です。タイトルの通り人に寄り添う作品になれたらと思ってつけました。
始まりは友人との死別でした。とても悲しい出来事ではありましたが、そこで感じた事をもとに別れに対して前 向きに、夢や希望を持てるような作品が作れないかと考え、敦賀零さんと二人で脚本を作り上げました。
今回、映画「人」を彩るメンバーが発表になり、特報と合わせて映画の世界観が少しずつ皆さまに発表できてい ける事が嬉しく思います。キャスト、スタッフと全身全霊で挑んだ今作を楽しみにお待ち下さい。⾒たら必ず、 大切な人に会いたくなると思います。
「家族とは何か 生きるとは何かを問いかける」
少し奇妙だけど人に寄り添う心温まるファンダジー作品になっています。応援よろしくお願いします。

【作品情報】

2022年夏 全国順次公開
配給:SAIGATE
©映画「人」制作チーム

© 合同会社シングルライン