メクル第558号 いまスケボーがアツい! 五輪競技として採用 格好良さにもこだわり

足に吸い付いているかのようにスケボーを乗りこなす立木君=長崎市、ヒッピーインサイドスケートパークDIY

 東京オリンピック(五輪)の開幕(かいまく)が近づいてきました。今大会から新しい競技(きょうぎ)として採用(さいよう)されたのが「スケートボード(スケボー)」。県内にも県や市が管理する専用(せんよう)のスケートパークが3カ所あり、じわじわと人気が高まっています。

■教えてくれた人 長崎スケートボード協会 中野剛(なかの・ごう)会長

 屋外で人との距離(きょり)を気にせず個人(こじん)で楽しめることから、新しくスケボーを始める人が増(ふ)えているそうです。スケボー歴約20年、長崎スケートボード協会の中野剛(なかのごう)会長(50)にその魅力(みりょく)を聞きました。
×  ×
 アメリカ生まれのスケボーは1970年代以降(いこう)、日本でも何度かブームが起きています。若(わか)い時にスケボーに夢中(むちゅう)になった世代が親になり、子どもと一緒(いっしょ)に滑(すべ)るようになったことで、小さいうちからスケボーに親しむ人が増えました。そのせいか、以前はアメリカやブラジルが世界大会上位の常連(じょうれん)でしたが、今では日本も肩(かた)を並(なら)べるようになりました。
 競技(きょうぎ)としてのスケボーには「ストリート」と「パーク」の2種類があります。街中にあるような階段(かいだん)や手すりといった障害物(しょうがいぶつ)を配置した直線的なコースを滑るのがストリート。この種目で東京五輪に日本代表として出場する堀米雄斗(ほりごめゆうと)選手はメダル獲得(かくとく)が期待されます。一方、パークはおわん型のくぼみがある曲線的なコース。勢(いきお)いよく滑り、ダイナミックなジャンプや回転技(わざ)が見られるのが特徴(とくちょう)です。
 スケボーの技は難(むずか)しいものも多いです。だからこそ、練習を重ねて完成に近づいていく過程(かてい)や、やっと成功した時の達成感を味わってほしいと思います。単に技を完成させるだけでなく「格好(かっこう)良くできているか」にもこだわると、とても奥(おく)が深い。一つの技の完成に納得(なっとく)がいくまで4年かかったこともあるぐらい、自分との闘(たたか)いです。仲間にも自分にも負けたくない! と真剣(しんけん)になれて、やめられなくなりますよ。

© 株式会社長崎新聞社