カターレ4戦ぶり白星 暫定2位浮上 岩手に1-0

富山-岩手 後半12分、ゴールを決めた林堂(中央)と喜びを分かち合うカターレの選手たち=県総合運動公園陸上競技場

 明治安田J3第14節は3日、各地で3試合があり、カターレ富山はホームの県総合運動公園陸上競技場で岩手に1-0で勝利した。通算成績は7勝4分け2敗で勝ち点25。暫定で2位に浮上した。

 立ち上がりこそボールを保持された富山だったが、左右のクロスから岩手ゴールにせまり、押し気味に進めた。ロスタイムにも右からのクロスをFW吉平がフリーで合わせるなど、決定機を何度もつくった。

 後半に入っても流れを渡さず、同12分にDF林堂が直接FKを沈めて先制した。その後も押し込み、試合をコントロールした富山が4戦ぶりの白星を手にした。

 次戦は10日、鹿児島県の白波スタジアムで鹿児島と対戦する。

■林堂 FK沈め決勝点  守備陣の奮闘が4戦ぶりの勝利をもたらした。3バックの左右の戸根と柳下が空中戦で跳ね返し続ければ、中心に入る林堂が直接FKで決勝点。石崎信弘監督は「冷静に対応し、決めるところでもしっかりと決めた。彼らの活躍があってこその勝利」とたたえた。

 富山はここ3戦で2分け1敗と白星から遠ざかり、失点も6と序盤の堅守が見られなかった。今季最多の4失点を喫した前々節の長野戦後には選手だけで話し合い、改めて球際で戦うことやセットプレーで体を張ることを確認して臨んできた。

 この日の守備は一段と厳しさを増していた。J3屈指のフィジカルを持つ岩手のFWブレンネルには複数人で当たるなど仕事をさせず、相手がいらだつほど。ロスタイムには決定機を招いたが、GK西部が1対1を体を張って防いだ。4試合ぶりの無失点で逃げ切り、林堂は「結果として勝つことができたのが一番の収穫」と喜んだ。

 チームは再び昇格圏に浮上した。今季の前半戦は残り1試合。柳下は「きょう以上のプレーを意識して次も必ず勝ち、いい形で後半戦に入りたい」と意気込んだ。(南貴大)

富山 1 - 0 岩手  0 (前半) 0  1 (後半) 0

▽得点 【富】57分 林堂 ▽交代 【富】72分 音泉→田中佑    72分 大野→高橋   90+2分 花井→碓井 【岩】62分 モレラト→韓    62分 色摩→嫁阪 ▽警告 【岩】74分 牟田 ▽シュート 【富】14【岩】5 ▽観衆 2795人

【富山】 GK 1 西部 洋平 DF 4 戸根 一誓 DF 19 柳下 大樹 DF 23 林堂 眞 MF 10 花井 聖 MF 13 安藤 由翔 MF 17 姫野 宥弥 MF 20 音泉 翔眞 MF 22 椎名 伸志 FW 9 大野 耀平 FW 27 吉平 翼

控えメンバー GK 31 齋藤 和希 DF 5 今瀬 淳也 MF 15 松岡 大智 MF 16 末木 裕也 MF 50 田中 佑昌 MF 6 碓井 鉄平 FW 8 高橋 駿太

【岩手】 GK 1 土井 康平 DF 36 小野田 将人 DF 4 牟田 雄祐 DF 8 脇本 晃成 MF 25 有永 一生 MF 5 石井 圭太 MF 28 増田 隼司 MF 17 中村 太亮 FW 13 色摩 雄貴 FW 11 ブレンネル FW 7 モレラト

控えメンバー GK 31 武者 大夢 DF 22 佐々木 翔悟 MF 15 加々美 登生 MF 43 栗島 健太 FW 14 嫁阪 翔太 FW 20 西田 恵 FW 9 韓 勇太

 

富山-岩手 前半、ライン際で競り合う吉平(右)=県総合運動公園陸上競技場
富山-岩手 前半、ゴール前でヘッドで競り合う大野(右)=県総合運動公園陸上競技場
富山-岩手 前半、シュートを放つ大野=県総合運動公園陸上競技場
富山-岩手 後半、ゴール前で椎名がファールを誘う=県総合運動公園陸上競技場
富山-岩手 後半12分、ゴールを決めチームメートと抱き合う林堂(手前右)=県総合運動公園陸上競技場

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