広島・森下が首位・阪神狩り! 6回3失点で9戦連続のQS「チームが勝てる投球をしたい」

今季5勝目を挙げた広島・森下

これぞ侍の心意気だ。広島が4日の阪神戦(マツダ)に4―3で逆転勝ち。4カードぶりの勝ち越しに成功した。勝利をたぐり寄せたのは、東京五輪野球日本代表にも内定している先発・森下暢仁投手(23)の粘りの投球だった。

立ち上がりは直球、変化球ともに高めに入り、痛打を浴びた。初回先頭の近本に右翼線三塁打を許し、続く糸原の一ゴロで先制点を献上。3回は二死一塁からサンズにチェンジアップを左翼席に運ばれた。2―3の5回にも安打に一塁手で出場した坂倉の失策、四球が絡んで無死満塁のピンチを招いたが、ここで一気にギアを上げた。

4番マルテを147キロ直球で一邪飛、佐藤輝を141キロのカットボールで空振り三振、大山もカットボールで三ゴロに仕留めた。森下は「たまたまです」と振り返ったが、これで潮目が変わった。

直後の攻撃で二死一、三塁から坂倉が左越えに2点二塁打を放って逆転に成功。森下は6回111球、8安打3失点で中継ぎ陣に託し、最後は守護神・栗林が締めて16セーブ目を挙げた。

森下は5勝目をマークしてようやく白星先行。それでも試合後のお立ち台では「ふがいない投球ばかりしているので、次は初回からゼロを並べるように、チームが勝てる投球をしたい」と反省の弁を並べた。そうは言ってもこの日で9試合連続のクオリティ・スタート(QS=6回以上を自責3点以内)。白星の数だけでは測れない頼もしさが出てきた。

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