【東京五輪】米専門家がロシアによるサイバーテロを警告

ロシアンハッカーたちの標的となるのか

米国の専門家が、ロシアによる東京五輪へのサイバーテロを警告した。

米メディア「ヒル」は「ハッカーが東京五輪に焦点を合わせる」と題して、大会をターゲットにしたサイバーテロの脅威について特集。

「専門家たちは、すでに揺らいでいるイベントに対して混乱を引き起こそうとしている人々による東京五輪へのサイバー攻撃について警鐘を鳴らしている」として専門家の見解を紹介した。

加盟企業間でサイバー脅威情報を共有する非営利団体「サイバー脅威アライアンス(CTA)」の最高分析責任者であるニール・ジェンキンス氏は「日本と連携していない人々や国家が、サイバー攻撃を通じて日本を混乱させようとする機会を五輪で狙っている可能性がある」と指摘。CTAは東京五輪を巡って偽情報キャンペーン、ランサムウェア攻撃、データ漏洩などの脅威が出ていることを分析している。

最も危険視されるのがロシアだ。米司法省は昨年、以前の五輪でサイバー攻撃に関わったとしてロシア軍参謀本部(GRU)の6人のメンバーを起訴。また英国の国家サイバーセキュリティセンターはGRUに東京五輪を標的にした計画があると警戒している。

そうした状況もあり、サイバーセキュリティグループ「ファイアーアイズ」のジョン・ハルトキスト副社長は「明らかにリスクがあり、五輪で極めて現実的なものとなっている。サイバーリスクにおいて最も重要な脅威はロシアの関係者による混乱のリスクだ」と断言。「新型コロナウイルスにより開催が延期される前に、彼らは東京を襲うことを計画していた。彼らが日本のネットワークを調査していたという証拠が発見されている」と衝撃的な指摘を行った。

東京五輪の開催により、大会はもちろんさらに日本全体に対するサイバーテロの脅威が極めて高まっている。

© 株式会社東京スポーツ新聞社