馬に乗って矢を射る伝統芸能を近江八幡で体験

みなさん流鏑馬(やぶさめ)って知っていますか?流鏑馬とは、馬に乗って走りながら矢で的を射る、めちゃくちゃかっこいい日本の伝統技術のことなんです。そんな流鏑馬が滋賀県近江八幡市で体験できるということを聞きつけて、実際に体験してきました♪

馬の聖地と呼ばれる神社

今回お邪魔したのは、御猟野乃杜牧場(みかりののもりぼくじょう)。すぐ横にある賀茂神社(別名:御猟野乃杜賀茂神社)が名前の由来だそう。なぜ神社と同じ名前をつけたのかというと、なんとこの賀茂神社は、日本の「馬の聖地」と言われるほど馬との関わりが深いのだとか!今は近江牛が有名な滋賀県ですが、昔は馬の生産地も沢山あり馬に繋がりの深い土地だったという。日本の馬の歴史も学べそうでなんだかワクワクします(笑)

大好物の人参をパクり。人参を持っていると馬達が一斉に目を輝かせます(笑)

まずは、こちらの牧場で飼育されている在来馬(ざいらいば)と呼ばれる日本固有の馬達と仲良くなります♪
日本では、競馬などで活躍するサラブレッドなどの脚力が強い西洋の馬をどんどん取り入れてきた歴史があり、在来馬は絶滅が危惧されている貴重な日本の馬。そんな初めて目にする在来馬は、普段目にする馬とは違い、ずっしりとした体格で穏やかで可愛らしい印象でした♪

矢をかっこよく取り出す

流鏑馬体験は、まず弓矢の使い方を練習(30分間)した後に、実際に馬に乗って矢を射る体験(30分間)をする大体1時間程度のコースです。1時間で本当にできるようになるのかドキドキ!

ぎゅっと力を入れて結びます。

まずは、矢を収納するために腰に紐を巻き付けていきます。その紐とお腹の隙間に矢を指していくのですがそれだけでも難しい(笑)
矢がしまうことができたら、引き抜く動作の練習。映画やアニメなどの影響で矢を背中から上に取り出すイメージが強かったのですが、怪我をする可能性があるので本来はしない動きなんだそう!おもしろい豆知識をゲットです(笑)

腰辺りで矢を握り大きく円を描くように引き抜く。

最初は出来なかったのですがコツを掴むと簡単にできるように。

初心者でも弓矢が使えるのか⁉

矢を抜けるようになったら、次は的に矢を射る練習です。ちなみに私は弓矢を触るのも初体験!
馬に乗って矢を射る流鏑馬は、実は弓道とは全く別物なんだとか。なので、弓道で上手い人が流鏑馬をしても全然出来なかったりするそうだ。初体験の私は、それを聞いてなんだか自信が湧いてきました(笑)

オーナーの磯部さんが、おもしろおかしく教えてくれるので本当に楽しい♪

馬に乗って矢を射る正しいフォーム。

矢を放つまでは楽しいと思っていたのですが、いざ力を込めた矢を離した時の感覚は、少し怖いと感じたのが自分でもびっくりでした(笑)

狩りをする猟師のように狙いを定めます(笑)

なんと的にぶっ刺さりました!本来の目的は当てるだけです…。壊してすみません(笑)

的に当たった時の快感に溢れるこの笑顔。こりゃ次の趣味が狩りになりそうだ(笑)

日本の伝統を体験

在来馬の減少とともに作る職人も少なくなっている和鞍。

いよいよ実際に馬に乗って流鏑馬を体験♪
まず、馬に座るためのイスのような役割をもつ鞍(くら)を選びます。御猟野乃杜牧場では、クッション性がある鞍か・硬い日本の伝統的な作りの和鞍(わぐら)の二種類から選べます。鞍は、馬の種類や用途に合わせて変えるもので、馬のパフォーマンスを左右するほど重要な馬具なんだそう。

特別に衣装を貸して頂きました!

今回お世話になる天龍くんの上に乗ってスタート。

衣装を着て馬に乗ると武士になったみたいで興奮しました(笑)
馬に慣れる為に手綱をもって牧場をグルグルお散歩♪ゆっくりと安定感のある動きで乗りやすい。また、牧場の方が馬に乗って先導してくださるので初心者の人でも安心ですね。

ドキドキしながらスタート!

なかなか様になってます(笑)

いざ、流鏑馬に挑戦してみると馬をコントロールしながら矢を準備したり、フォームなどを考えながら動くことが多くて、少しこんがらがってしまいました(笑)でも、平地で練習した時のように矢を飛ばせるのか不安でいっぱいでしたが、お馬さんがゆっくりと歩くスピードで動いてくれるので、平地の感覚と変わらずに楽しみながら矢を射ることができました♪

日本の武士が乗っていた馬

つぶらな瞳で可愛い♪

流鏑馬を指導して頂いたオーナーの磯部 育実さん。

2021年5月に3年目を迎えるというまだ新しい御猟野乃杜牧場。元々馬が好きだったオーナーの磯部さんは、日本固有の在来馬に興味を持ち、在来馬に詳しい山梨県の牧場で修行を始めたのが牧場を経営するきっかけになったそう。
西洋の馬とは乗り方や飼育方法など全く違うという在来馬は、日本人と共に生きてきた動物なので、アジア人の体格にフィットする小柄な体格でパワーがあり、国内で戦うのにはぴったりの馬なんだそう。しかし、だんだんと国外で戦うことが多くなってきた頃から、より大型の西洋の馬が主流になって数が少なくなってしまったのだという。

こうして在来馬を知っていくと日本の馬が盛んだった頃の歴史も知れてとても面白いですよね♪
磯部さんは「体験を通じて日本の馬を好きになる人が増えてほしい。そして、昔の日本にとって人と馬が密接な関係だったことをみんなに知ってもらって歴史を感じてほしいです。」と在来馬専門の牧場ならではの想いを語って頂いた。みなさんもぜひ、滅多に触れ合うことができない在来馬に乗って歴史を感じてみてはいかがでしょうか。

教室案内

【御猟野乃杜牧場】
今回体験したコースはこちら↓
流鏑馬体験(1時間程度): 小中学生3000円 大人(高校生以上) 5000円

他にもたくさんの体験がありますよ~♪

賀茂神社 和式乗馬練習会(月2回指定日実施・一日):大人(高校生以上)15000円
流鏑馬スクーリング(一日):大人(高校生以上)15000円
馬上武芸体験(一日):大人(高校生以上)15000円
引き馬(馬場内1周):500円
乗馬体験・神社参拝お散歩コース(1時間):大人・子ども共通4000円
琵琶湖を歩こう!初心者むけ外乗コース 事前レッスン:5000円 外乗(1時間~2時間程度):15000円~
琵琶湖外乗(経験者向け) 2時間:15000円、3時間:25000円
馬と撮影会!:1時間あたり6000円~

※詳しくは下記のホームページからご覧ください。

情報
[御猟野乃杜牧場(みかりののもりぼくじょう)]
電話番号:0748-43-0410
メールアドレス:mikarinobokujo@gmail.com
HP:

※騎乗は予約制です。お電話もしくはメールにてにてご予約の上、お越しくださいますようお願いいたします。

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