新校舎がタイムカプセル 神奈川・松田小、建設中の天井の梁に児童寄せ書き 全国3例目の木造校舎

木材に新校舎への思いを書く子どもたち(松田町教育委員会提供)

 「新しい学校が楽しみ」─。全国的にも珍しい木造の新築校舎として建て替え工事が進む松田町立松田小学校(同町松田惣領)で、児童が新校舎の部材として使う木材にメッセージを寄せ書きした。メッセージは校舎完成後には見られなくなるが、児童たちの思いが“タイムカプセル”となって新校舎の中に残り続けることになる。

 木材は教室として使う東棟3階の天井の梁(はり)に使用。児童約400人が「新しくなった体育館でいっぱい運動したい」「今の校舎も好きだけど新しい校舎に入れる日がとっても楽しみです」などと、かわいらしいイラストとともに14枚の木材に思いを込めた。

 現在の校舎は鉄筋コンクリート造で1973年に完成。町は子どもたちに木のぬくもりを感じてもらおうと、2015年に木造3階建て校舎建設の規制が緩和されて以降、全国3例目となる木造校舎新築を決めた。新校舎は来年2月から供用開始し、現在の6年生も卒業式は新たな学びやで迎えることになる。

 町教育委員会は「新しい校舎に愛着を持ってもらい、卒業後も(寄せ書きが)思い出になって残ってほしい」と話している。

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