長崎新幹線の並行在来線 電化区間 肥前浜まで延伸 コスト削減へ

 長崎県は5日の県議会総務委員会で、来年秋の九州新幹線長崎ルートの暫定開業に伴い並行在来線となるJR長崎線の肥前山口(佐賀県江北町)-諫早のうち、電化区間を延伸すると明らかにした。これまでは肥前山口-肥前鹿島(同鹿島市)だったが、肥前鹿島の隣の肥前浜(同)までとする。
 長崎県によると、運行するJR九州が新型コロナウイルスの感染拡大や昨年7月の九州豪雨災害の影響でコスト削減が必要になったという。並行在来線で普通列車に導入予定のディーゼル車などに比べてコスト減につながる電車を、肥前浜まで一部運行させたいと同社から提案があり、長崎、佐賀両県を含めた3者で先月確認した。電化設備の維持費は同社が負担。非電化区間は肥前浜-諫早となる。
 並行在来線の鉄道施設の維持管理は、長崎、佐賀両県が設立した一般社団法人が担い、同社が開業後23年間は列車を運行する「上下分離方式」で運営する。


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