<高校野球東京大会>女子キャプテン 公式戦に出られなくても“野球が好き”

TOKYO MX「news TOKYO FLAG」では、夏の高校野球東京大会の注目校や注目選手を紹介しています。今回は八王子の高校に所属する異色の選手の野球に対する強い思いに注目しました。

西東京大会に出場する八王子桑志高校のグラウンドで黙々と練習に励むのは、野球部では珍しいポニーテール姿の選手です。3年生の秋間心咲(みさき)さんは、高校野球には珍しい「女子選手」です。八王子桑子高校野球部には秋間さんのほか、男子2人を加えた3人しか部員がいません。セカンドを守る秋間さんにはもう一つ重要なポジションが任されています。実は秋間さんはチームのキャプテンで、女子選手がキャプテンを務めるのは東京都内で八王子桑志だけです。他の男子2人は2年生で、3年生は秋間さんただ1人なのですが、キャプテンを任された理由は「最上級生だから」というだけではありません。バッティング練習では鋭い打球を連発し、実力で選ばれたキャプテンです。

部員が3人しかいない八王子桑志高校は夏の大会には合同チームで参加します。しかし、現在の大会の規定では女子選手は公式戦に出場することはできません。試合には出られないことが分かっているのに、秋間さんは毎日汗だらけ、泥だらけになって練習を繰り返しています。秋間さんは「野球が好きなので、公式戦に出られないのは覚悟の上で始めた。出場できる練習試合を、自分の中で一つの大会と思って取り組むようにしました」と話します。テレビの取材を受けるのは初めてだという秋間さんは照れながらも「コロナの影響で合同チームの練習時間は少なかったが、大会で1勝できるように頑張るので応援よろしくお願いします」と、大会の目標を語ってくれました。

秋間キャプテン率いる八王子桑志は、五日市・農業・南多摩中等教育と共に組む連合チームで、目標とする1勝に向けて7月11日の初戦に臨みます。

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