2代目の外務省沖縄担当大使を務め、2000年の沖縄サミット開催にも尽力した野村一成（のむら・いっせい）氏が4日、病気療養中のところ、肺炎のため東京都内の病院で死去した。81歳。広島県出身。2016年4月～21年6月まで、沖縄の地域・学術振興に貢献する人材育成などを進める内閣府所管の公益法人「沖縄協会」の会長を務めた。葬儀・告別式は近親者で行った。喪主は妻紀子（のりこ）さん。
野村氏は東京大卒業後、外務省に入省。99年5月に沖縄担当大使に就任し、サミット開催準備沖縄連絡会議を主催したほか、01年2月の離任までの間、普天間問題、米軍の事件・事故への対応に当たった。
駐ドイツ大使、駐ロシア大使などを歴任後、06年から11年に皇太子ご一家（現在の天皇ご一家）を支える東宮職のトップ東宮大夫を務めた。適応障害で療養中の皇后さまのため、ご一家でのオランダ静養を実現、愛子さまの不登校の対応にも当たった。
沖縄協会会長は任期満了に伴い、6月29日付で退任した。同協会は当面の間、会長を置かずに活動を続け、元副知事で同協会代表理事の上原良幸氏が運営の責任者となる。
