【MLB】大谷翔平、二刀流で13試合登板も「まだベストではない」 試合後の一問一答

試合後の会見に臨んだエンゼルスの大谷翔平(画像はスクリーンショット)

7回2失点で納得の投球「メカニック的にも良かったですし、リズム的にもテンポも良かった」

■エンゼルス 5ー3 Rソックス(日本時間7日・アナハイム)

エンゼルスの大谷翔平投手は6日(日本時間7日)、本拠地のレッドソックス戦で「2番・投手」で投打同時出場した。7回無四球5安打2失点と好投し、今季4勝目を挙げた。これで日米通算50勝。打撃では初回に自ら同点の右翼線適時二塁打を放ち、4打数1安打1打点だった。オールスター戦前最後の登板で2018年に並ぶメジャー自己最多の勝利数となった。

大谷の試合後の会見での一問一答は以下の通り。

――マドン監督が力まずに投げていたと話していた。
「メカニック的にも良かったですし、リズム的にもテンポも良かったと思います」

――本拠地エンゼル・スタジアムでは防御率1点台。
「広いというのも有ると思いますし、外野手は今日みたいに捕ってくれることがあるので。そういうところもあるかなと思います」

――久々にスタッシーと組んだ。
「丁寧に捕球してくれてましたし、コースもワンバウンドも丁寧にやってくれて。そこが印象的で、すごい良かったなと思います」

――初回に同点二塁打を放った。
「初回に関しては良かったと思うんですけど、やっぱり2死満塁のところでゲームを決められるか、決められないか。主軸としては、あそこで1本欲しかったなというところかなと思います」

――今日は70マイル以下のカーブがあった。
「数多くメーンで投げる球かどうか分からないですし、今後次第かなというところもあると思うんですけど、基本的にカーブを狙う打者は僕の場合はいないと思うので。取りやすい球種かなと思います」

前回登板から制球が改善「慣れている傾斜でメカニックが崩れることもあまりない」

――カーブが多くスプリットが少なかった。フィジカルの負担は減るのか。
「ムキに三振を取らないようにと気をつけていたので。そういう意味でもいい球数で調整できましたし、ゲームメークとしては悪くない試合だったかなと思います」

――前回登板から明らかに制球力が良かった。
「慣れている傾斜でもあるので、メカニックが崩れることもあまりないかなとは思いますし。ロードにいっては慣れないマウンドに対応しないといけないので。そういう意味では崩れる可能性が多少なりとも上がるかなと思います」

――歓声が起きる。
「ただただ、ありがたいなという気持ちですし、声援をもらえればもらえるほど選手は頑張れると思うので。僕に限らず、みんなそんな気持ちでやっているかと思います」

――史上最高の野球選手としてシーズンを送っているという声もある。
「終わってないので、そこはわからないですけど、精一杯頑張りたいです。チームとしてもいい流れで来ているので、それを維持しつつ、個人としても、もっともっと頑張りたいなと思っています」

――ムキに三振を取らないと話していた。打たせる投球と何が違うのか。
「球数は表裏一体のところがあるので、見逃しだったり空振りだったりは球数がかさんでしまうことがあると思うので。今日は首位のチーム。強いチームというか、いい打線の相手なので。全員がいい打者だと認識すること、そこでムキにならないことが大事かなと思います」

――中堅・ラガレスが本塁打キャッチした。なんと声をかけたか。
「ナイスプレーというだけですけど。素晴らしいプレーでしたし、個人的にもチームとしても、今日の試合を決める大きなプレーだったと思います」

――レッドソックス・コーラ監督が2018年から投手として成長していると話していた。
「打者としても投手としても1年1年、勉強させてもらっていますし、イオバルディ投手もいい投手なので。打席の中で勉強したことを投手につなげることが大事かなと思う。その逆もまた然りかなと思っています」

松坂大輔の現役引退に「投げている姿は忘れない」

――ファンが誕生日を祝福していた。
「歓声もそうですけど、単純に嬉しいなと。1年目に来た時よりも、そういう人も増えていると思いますし、認識している人も多くなっていると思うので、すごく嬉しいなと思います」

――今季は変化球の精度の成長を実感しているか。
「そうですね。カットはあんまり投げていなかったりとかしていたので、慣れない球種というか、データが少ない球種はやっぱり打ちにくかったりするので。そういうところは多少あるかなと思うんですけど、そんなにリハビリの段階から実戦で投げてきているわけではない。まだまだベストの中のベストではないんですけど、そこに近づけるように1球種1球種大事に練習したいなと思います」

――西武・松坂大輔投手が現役引退を発表。
「今、知ったのでちょっとビックリはしているんですけど。僕はメジャーリーグの記憶の方が強いですし、みなさんそうですけど、やっぱり目標にされるような投手だと思うので。残念だなという気持ちがもちろんありますけど。今までプレーしてきたものだったりとか僕も勉強してきているので、投げている姿は忘れないかなと思います」

――2018年に並ぶ4勝目を挙げ、日米通算50勝を挙げた。
「あんまり数えたりしないので分からないですけど。打撃もそうですし、投球も1試合1試合ベストの状態で毎試合臨めるように、継続して1シーズン通してできるようにやっているので。終わった時に今年どうだったな、というのは反省をすればいいかなと思います」

――4回のピンチの場面。オールスター戦に出場する3人のクリーンアップを迎えた。どういう意識で臨んだか。
「1人1人切っていくという、シンプルにそれだけかなと思っていました」

――二刀流継続しながら13試合に登板した。
「さっきも言ったんですけど、まだベストではないかなという感じはするので。まずはそこに近づいていくというか持っていくことかなと思いますし。1試合1試合なので今日終わったら次の登板、次の登板終わったら、その次の登板の延長かなと思っています」

――前回の苦しかった登板から今回の登板に入るにあたり、メンタル面の不安は。
「ホームなのでいつも通りやれればいいかなとは思っていましたし、打者としても出ながらなので。そこの気分の切り替えというか。良い打席も多かったですし、それが良かったかなと思います」

勝っても反省「満塁はやっぱり打ちたかったですし、あそこで打たないと」

――松坂大輔投手の一番印象に残っているプレー、投球は。
「ジャイロボールじゃないですかね」

――ジャイロボールを子どもの頃に真似たか。
「どうなんですかね。僕は投げられると思って、子どもの頃に真剣にやっていましたけど」

――リトルリーグとかで投げていたのか。
「今はちょっと難しいなと、僕の実力では難しいなと思っています」

――映像で見るとスプリットはジャイロ回転している。
「ていうことは、ジャイロスプリッターでいいかなと思っています。意識していないです」

――1-1のカウントが12回あって、2-1になったのが1回だけだった。ポイントになるカウントでゾーンで攻められた。
「単純にスミを狙ってカウントを取りにいくタイプではもちろんないので。そのリスクよりは、ある程度ざっくりとしたゾーンでも球威で押していったりとか、変化の量で空振りを奪ったりとかそういうタイプなので。個人的にはシンプルでいいなと思っているんですけど。タイプによって違いますし。打席の中でもそういうタイプの投手と。打者にもよりますけど、きっちりコース狙ってボールでもいいと思って投げる投手もいると思うんですけど。そこはタイプ次第かなと思っています」

――リアル二刀流10試合目。
「前回がやっぱ前回だっただけに、チームとしても監督としても多少使いづらいなっていう部分があると思います。ただ、トラウト選手もいないし、アップトン選手もいないし、中軸の打者が今いないので。その他の打者がみんな頑張って、今日も素晴らしい攻撃ではあったんですけど、得点力という部分では、やっぱり打って欲しいと言われているので。そういう意味でも今日の満塁はやっぱり打ちたかったですし、なかなかあそこで打たないと。試合を決められるチャンスだったので、難しいかなというところではあるかなと思います」

――長打力が極端に増え、今季2度目の週間MVP。
「打撃も投球もやっぱりムキにならずに、打撃は特にですけど、ストライクを打つというシンプルな状態を維持できれば。必ず良い成績が残るかなと思っているので。どんな状況でも冷静にボールは見逃して、ストライクを打つというシンプルな考えでいければいいかなと思っています」(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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