【MLB】大谷翔平は「伝説のようなもの」 前半戦の躍動をルースになぞらえマドン監督絶賛

レッドソックス戦に「2番・投手」で出場したエンゼルス・大谷翔平【写真:AP】

前半戦だけで13試合に登板し、4勝をマークした大谷翔平

6日(日本時間7日)の本拠地・レッドソックス戦で今季4勝目、日米通算50勝目をマークしたエンゼルスの大谷翔平投手。「2番・投手」で出場すると、今季最長タイの7回を投げて5安打2失点と好投し、打っても初回に自ら同点打を放って投打に躍動した。

初回にJD・マルティネスの犠飛で先制点を奪われた大谷だったが、その裏、自ら同点の適時二塁打を放って試合を振り出しに戻した。さらに、大谷とバッテリーを組む捕手のスタッシーに左翼スタンドに飛び込む2ランが飛び出して逆転に成功。一転して2点をリードした。

6回に1点を失ったものの、7回まで5安打2失点と好投。走者を背負いながらも、粘り強く投げてレッドソックス打線を抑え込んだ。前回の敵地・ヤンキース戦では5つの四死球を与えて7失点で1回もたずにノックアウトされていたが、この日は制球が安定。今季2度目の無四球投球で、投じた89球のうち65球がストライク、ストライク率は73%を記録していた。

この日がオールスター前では最後の登板となった大谷。投手としては13試合に登板して、そのうち10試合が投打同時出場で4勝1敗、防御率3.49の成績を残す。また、まだオールスターまで試合を残す打者としても80試合で打率.276、メジャートップの31本塁打、68打点と好成績をマークしている。

この前半戦の活躍ぶりにジョー・マドン監督は「長い間誰もやってこなかったことをしている。比較するにはミスター・ルースの時代にまで遡る必要がある。我々は皆、ベーブ・ルースのプレーを見るのがどういう気分なのか夢見るものだ。彼はワールドシリーズでも確か投げていたと思う。そういう話を聞くと、これは伝説のようなものだ」と語り、改めて“元祖”二刀流ベーブ・ルースの名前を出して絶賛する。

さらに「いま、みんなが見ている(大谷がプレーする)光景を過小評価してはいけない。人というのは過去を夢見るものだ。そして、今まさに目の前で起きている現実を見逃してしまうときだってある。キャンプの時から私はこう言っている。『見逃してはいけない』と。視野が狭くなっているから、みんなその瞬間を見逃してしまう。だから、私は『見逃すな』と言っている。ショウヘイを100年前に存在した人と比べているのだから、それだけでもかなり素晴らしいことだ」と語り、今季の大谷の活躍がどれほど価値あるものか力説していた。(Full-Count編集部)

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