させぼっくすが災害時拠点に 「防災道の駅」 長崎県内で唯一選定

「防災道の駅」に選定されたさせぼっくす99=佐世保市愛宕町

 国土交通省は、長崎県佐世保市愛宕町の道の駅「させぼっくす99」を、広域的な防災拠点となる「防災道の駅」に県内で唯一選定した。最大5年間、施設機能の強化や防災訓練の実施など、防災拠点としての役割を果たすために必要な支援を行う。
 防災道の駅は、都道府県の地域防災計画などで広域的な防災拠点に位置付けられている道の駅の中から、国交省が先月、36道県39カ所を選定した。今後も追加し、都道府県ごとに1~2カ所程度、全国で計約100カ所に広げる方針。
 選定要件は▽建物の耐震化、無停電化などにより、災害時に業務実施可能な施設▽2500平方メートル以上の駐車場がある-など。要件を満たしていなくても、今後3年程度で必要な施設、体制を整える計画があれば選定の対象となる。
 本県は、大規模災害が発生した場合に県外から広域的な支援を円滑に受け入れるため、県災害時受援計画を策定。させぼっくす99は同計画で、応援部隊活動拠点に指定されている。
 国交省長崎河川国道事務所によると、同駅は施設の耐震性や発電設備には問題はないが、一部がハザードマップの浸水区域と重なっている。このため、かさ上げ工事の実施を検討する。
 西九州自動車道相浦中里インターチェンジに隣接しており、大規模災害時には警察や自衛隊などが県外からも速やかに駆け付けることができる。県道路維持課は「市民の安全安心を守ることにつながる」と期待を寄せる。

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