Hacobu、配車管理サービス「MOVO Dispatch」をリリース

株式会社Hacobu(ハコブ 以下、Hacobu)は7月1日、配車管理サービス「MOVO Dispatch(ムーボ・ディスパッチ)」をリリースすると発表した。この管理サービスは、輸配送リソースの一元管理と、トラックやドライバーに対する貨物の最適配分を支援するアプリケーションだ。

物流業界ではデジタル化の遅れが指摘されており、特に配車に関わる業務は遅れが顕著だ。考慮すべき要素の多さ・システム化や自動化の難しさから、ベテランの配車担当者の経験に頼った属人的な業務にならざるを得ない実情がある。そのため、ホワイトボードや紙で配車管理を行っている企業も多い。

加えて、日本の物流業界構造には、「多重構造」という特色がある。これにより、輸送を依頼する側からはリソース(車両、ドライバー)や利用可能なのかが見えず、その最適配分の試みを難しくしている。

「MOVO Dispatch」特徴は、車両やドライバーの可視化だ。「どのような仕事を行う予定なのか」「どれだけの貨物を積む予定なのか(積載率)」などを可視化し、配車業務を効率化する。事業所や物流拠点を跨いで情報が可視化されるため、拠点間での合積みや戻り便活用による積載率、稼働率の向上につながる。

また、運送会社(協力会社)側からは、「自社車両と協力会社車両の配車状況・案件の一元管理」「実行可能性を踏まえた配車検討の省力化」といった利点がある。「作業地点間の移動時間を含めた運行計画検討の省力化」や「依頼元に対しての担当車両・ドライバー情報の共有をシステム内で完結」も可能だ。

なお、hacobuは今後、MOVO Dispatchにドライバー向け機能と、MOVOの他プロダクトとの連携を見据え、随時機能拡張を行っていくという。具体的には、「スマートフォンでの担当案件の確認や実績の登録」、「運行管理者/元請けとの連絡、現在地の報告」などを拡張予定だ。

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