【七夕賞/追い切りジャッジ】上位人気想定の実力馬に「B」評価、ブリンカーの効果も「迫力が戻っていない」

■クラージュゲリエ

【中間調整】前走の鳴尾記念が3カ月ぶりの復帰戦。前残りの流れのなか好位で進んだが、直線では伸びあぐね7着といかにも久々が応えたような敗北を喫した。その後短期放牧を挟み、6月下旬に栗東へ帰厩。24日にCWで新馬と併せられたのが中間の初時計で、さすがに手応えで圧倒してみせたが序盤に溜めたほどの脚は使えなかった印象だ。30日の1週前は追いは古馬オープンのダノンチェイサーと併せられたが、乗り気でないのかいまひとつの進みで直線でもあっさり追い抜かれてしまった。

【最終追い切り】精神面の対策としてブリンカーを装着して臨んだレース当週の追い切りだが、外からオープン馬ボッケリーニを追走するも直線では差が開くいっぽうでの遅れ入線に終わっている。相手が稽古駆けする馬なのを考えても、いささか頼りない印象だった。

【見解】キャリアで初の坂路最終追いだった前走から、それまで同様のCW追いに戻してきたのは好材料と言える。しかし肝心の動きに、迫力が戻っていない点はさすがに気になるところ。ブリンカーの効果は一定程度あり、本番でも装着するようだが劇的に変わってくるかは疑問。本領発揮は次あたりからになりそうだ。

総合評価「B」

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著者プロフィール

西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。

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