稲葉監督も後悔!? 中日・柳に「侍ジャパンに選ぶべきだった」の声

巨人打線をねじ伏せた柳

中日・柳裕也投手(27)がチームを救った。柳は8日の巨人戦(東京ドーム)で8回4安打無失点の好投で7勝目。敗れれば自力Vが消滅するという崖っぷちの一戦で「1点もやらない気持ちで投げました」と気迫の投球を見せた。

ドラゴンズに9カードぶりの勝ち越しをもたらした右のエースに与田監督も「立ち振る舞いが非常に落ち着いてきた。これは見ていて明らかに去年までと違う。これが将来のエースに、球界のエースになるために必要なことなんじゃないかと。そこが大きく変わった」と大絶賛。さらに今やチームの大黒柱に成長した柳に対してはチーム内から「柳を侍ジャパンに選ぶべきだった」という声まで出ている。

巨人の菅野と中川が辞退したことで東京五輪の日本代表には日本ハム・伊藤とソフトバンク・千賀が追加招集されたが、千賀は6日のロッテ戦に先発して3回途中10失点の大炎上。五輪本番に向けて大きな不安を残した。

それだけにチーム関係者の一人は「実績では千賀かもしれないけど病み上がりだし、柳は今季ここまで防御率(リーグ2位の2・50)も奪三振(リーグトップの103個)もすばらしい。なんで柳じゃなかったんだろう」と不満顔。「(侍ジャパンに)うちから1人だけ選ばれている大野雄にとっても柳も一緒に選ばれたらいい刺激になっていたはず」と東京五輪で竜のダブルエースそろい踏みが実現しなかったことを残念がっている。

「僕自身(最近は)全然いい投球ができてなかったので今日は強い気持ちでマウンドに上がった」とメンタル面での強さも発揮して巨人打線をねじ伏せた柳。この日の投球を見れば侍ジャパンの稲葉監督も柳を選ばなかったことを後悔していたかもしれない。

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