夏はキャンプのハイシーズン!これから迎える夏に向けて、キャンプの計画をしている人は多いのではないでしょうか。しかし、夏は暑さとの戦いも必要になります。特に真夏の車内温度は上昇しやすいため、車中泊キャンプでは、十分な暑さ対策をしないと体調を崩す可能性も。そこで今回は、車中泊キャンパーの皆さんに向けて、夏の車中泊を快適に過ごすための方法をお伝えします!
夏の車中泊は暑さ対策を万全に! 涼をとるのに必須な筆者愛用のおすすめグッズ4選
夏の車中泊の大敵が「暑さ」。ここでは、夏の車中泊で暑さを乗り切るために必須のグッズを紹介していきます。
夏の車中泊の暑さ対策グッズ【1】扇風機やサーキュレーターで空気の循環を
夏の車中泊におすすめのグッズ1つ目は、扇風機やサーキュレーターです。
まず、扇風機とサーキュレーターとの違いについてですが、扇風機は「人が涼をとるための風を起こす」ものです。
人が当たることを前提に設計された扇風機の風はやわらかく、風に直接当たることで涼しさを感じられます。
一方で、サーキュレーターは「空気を循環させる風を起こす」ものです。
サーキュレーターの風を開けた窓に向けて送ることで、室内のこもった空気を循環できます。空気の循環を目的としているので、扇風機よりも強めの風であるケースが多いです。
なお、筆者の経験上、車ほどの広さであれば、扇風機でも十分に空気の流れを作ることができます。扇風機やサーキュレーターで空気の流れを作れば、車内に暑い空気がこもらず、暑さがやわらぎます。
「暑いときは車のエアコンをつければ良いのでは?」と思う人もいるかもしれませんが、エアコンのつけっぱなしはNGです。
車のエアコンをつけっぱなしにしておくと、バッテリーが上がってしまい、翌朝出発しようと思ったときにエンジンがかからないなんてことも。そんな事態を避けるために、扇風機やサーキュレーターを用意して、涼をとりましょう。
また、扇風機やサーキュレーターを購入するときには「サイズ選び」が重要なポイント。
スペースが限られた車内では、大きすぎる扇風機では寝る場所を十分に確保できなかったり、天井が低い車では扇風機が入らなかったりする可能性も。そのため、愛車のサイズに合わせたサイズの扇風機やサーキュレーターを選びましょう。
私が使っているサーキュレーターは、BALMUDA(バルミューダ)の『GreenFan C2』。
車内用のサーキュレーターとしてはやや大きいですが、SUVなど広めの車であれば十分に使える大きさです。
また、風量1や2の風はやわらかく、扇風機として利用することも可能。オシャレなデザインが特徴的なので、自宅と車中泊で兼用したい人には特におすすめです。
夏の車中泊の暑さ対策グッズ【2】車用網戸で暑さ対策と虫対策を同時に
夏の車中泊におすすめのグッズ2つ目は、車用網戸。
扇風機やサーキュレーターで空気を循環させると良いとお伝えしましたが、窓を開けていると、蚊などの虫が入ってきて不快な思いをしてしまいます。
車用網戸を使用すれば、虫の心配をすることなく空気の循環ができるので、快適な車内環境を作れます。
車用網戸は、ドアにかぶせるだけのタイプを選べば設営は簡単。
後部座席のドア2か所に網戸を装着し、窓に向かって扇風機やサーキュレーターの風を送ると、反対側の窓から風が入り空気が循環します。
暑さ対策と虫対策を同時に行える車用網戸は、夏の車中泊の必須アイテムと言っても良いでしょう!
夏の車中泊の暑さ対策グッズ【3】サンシェードで日差しによる気温上昇を防ぐ
夏の車中泊におすすめのグッズ3つ目は、サンシェードです。
車内の温度上昇の一番の原因は、日中や明け方の日差し。車の日差し対策として、サンシェードはぜひ持っておきたいグッズです。
JAFの検証によると、真夏の晴天時の車内の平均温度は51℃、ダッシュボードの最高温度は79℃にまで達したそう。
これに対し、サンシェードを使用した場合、車内の平均温度は45℃、ダッシュボードの最高温度は52℃だったとのことです。
キャンプや車中泊で寝ている間は日差しがないので、上記の検証の温度に到達することはさすがに考えにくいです。
しかし、朝日が出てからは徐々に気温が上昇するため、サンシェードを使用することで、朝の気温上昇がゆるやかに抑えられそうですね。
また、暑さ対策ではありませんが、サンシェードは目隠しにもなり、プライバシー対策としても有効。
車内で寝ている時に誰か視線を感じる…なんて想像すると怖いですよね。サンシェードはトラブル回避のためにも必須と言えるでしょう。
夏の車中泊の暑さ対策グッズ【4】冷却シートで寝入りをスムーズに
夏の車中泊におすすめのグッズ4つ目は、冷却シートです。
ここまでお伝えした対策を行っても、暑苦しくてなかなか眠りにつけないときもあります。そんなときに冷却シートがあれば、涼しさを感じながらスムーズに寝付けることが多いです。
冷却シートは、夜眠るときだけでなく、日中キャンプをしたあとにも役立ちます。
炎天下の中キャンプをしたあとは、体がほてっていることが多いですよね。これから晩御飯を作ろうと思っても、体がだるくて動けないなんてケースも。
そんなときに冷却シートがあれば、ほてった体を休ませることができます。
冷却シートは夏のキャンプに必須のアイテムともいえるかもしれませんね。
夏の車中泊は場所選びも重要! 標高が高い場所や日陰を選んで暑さをやわらげよう
夏の暑さ対策は、グッズだけでなく車中泊をする「場所」も重要。
夏の車中泊の場所選びについて、2つのポイントをお伝えします。
夏の車中泊の場所選び【1】なるべく標高が高い場所を選ぶ
夏の車中泊の場所選びで重要なポイントの1つ目は、標高が高い場所を選ぶことです。
標高が100m高くなると気温が0.6℃下がると言われています。そのため、海岸近くの場所と標高500mのキャンプ場を比べると、約3.0℃も気温の差があるということです。
キャンプ場は比較的標高が高い場所が多いですよね。実際、夏場でもキャンプ場の夜は涼しいなと感じたことがある人は少なくないはず。
普段行くキャンプ場の標高を調べてみたり、近隣の標高が高いキャンプ場を調べてみたりするのも、夏キャンプの楽しみの1つになりますよ。
夏の車中泊の場所選び【2】できるだけ日影を選ぶ
夏の車中泊では、できるだけ日影を選ぶことも暑さをしのぐポイントです。
すでにお伝えしましたが、車内の温度上昇の一番の原因は、日中や明け方の日差しです。
いくらサンシェードをしたからといって、太陽が昇り始めたら、車内の温度上昇は避けられません。
日陰で車中泊をすることによって、車への直射日光を避け、日が出始めてからの温度上昇をゆるやかにできます。
筆者は真夏に道の駅で車中泊をした際に、駐車場のど真ん中に駐車していました。そのため、日差しを思いっきり受けてしまい、暑さで目が覚めるといった苦い経験をしたことも。
夏の車中泊では、可能な限り日影を選ぶようにしましょう。
夏の車中泊のポイントや注意点! グッズや場所選び以外にも知っておきたい対策とは
ここまでは夏の車中泊の暑さ対策について、グッズや場所選びについてご紹介してきました。
ここからは、そのほかの細かいポイントについてお伝えしていきます。
夏の車中泊で気をつけたいポイント【1】熱中症や脱水症状には気を付けて
いくら暑さ対策をしても、夏の車中泊では、エアコンが効いた自宅よりは暑くなってしまいます。そのため、自宅で寝ているときよりも多くの汗をかいている場合も。
車中泊では飲み物を用意していないと水分補給ができず、脱水症状になる危険性が考えられます。
手元には必ず飲み物を用意して、のどが乾いたらすぐに水分補給ができるよう準備を整えておきましょう。
夏の車中泊で気をつけたいポイント【2】暑くてもエンジンかけっぱなしはNG
夏の車中泊になれていない場合、エンジンをかけっぱなしにしてエアコンを使いたくなる人もいるかもしれません。
しかし、車中泊ではエンジンのかけっぱなしは絶対にやめましょう。
エンジンをかけっぱなしにして長時間停車していると、車内に排気ガスが逆流し、一酸化炭素中毒になる恐れがあります。
また、一晩中エンジンをかけっぱなしにすると、周囲に音が響いて迷惑が掛かってしまう上に、大量の排気ガスが空気中に排出されて環境に良くありません。
筆者も道の駅で車中泊をした際に、近くに停まっていた車が長時間エンジンをかけっぱなしにしていて、音が気になってなかなか寝付けなかったという経験があります。
これらの理由から、車中泊中は必ずエンジンを切りましょう。
夏の車中泊で気をつけたいポイント【3】蚊やブヨなどの虫対策も入念に
車中泊に限らず、蚊などの小さい虫は、夏の睡眠を妨げる嫌な存在。ほかにも、ブヨやアブなど、刺されると辛い思いをする虫もたくさんいます。
しかし、車内で蚊取り線香を使うと煙が充満するし、電源がないと蚊取りマットは使えません。
そこでおすすめなのが、ワンプッシュタイプの虫よけ。私は『おすだけベープ』という虫よけを使用しています。
『おすだけベープ』は、ワンプッシュで4.5畳~8畳の部屋で効果を発揮する優れもの。車中泊であれば、ワンプッシュで十分に効果を発揮してくれます。
また、コンパクトでかさばらないのも嬉しいポイント。
ナイトアロマの香りやロマンティックブーケの香りなど、種類が豊富なので、ご自分の好みに合った香りを選んでみてくださいね。
夏の車中泊で気をつけたいポイント【4】トイレの場所は要確認!
夏に限らず、車中泊では近くにトイレがあるかどうかはかなり重要。
夜中に目が覚めてトイレに行きたくなったとしても、徒歩圏内にトイレがなかったら絶望的な状況です…。
徒歩圏内にトイレがあったとしても、数分間蒸し暑い中を歩くと、車内に戻ったあとになかなか寝付けない場合も。そのため、可能な限り近くにトイレがある場所で車中泊することをおすすめします。
万が一、トイレがない、または悪天候で屋外に出られない場合の備えとして、携帯用トイレを車に積んでおくという手段もあります。
筆者はまだ使ったことはありませんが、万が一の事態を想定して携帯用トイレを常備しています。災害用品としても使用できるため、1つ持っておいても損はないと思いますよ。
少しの工夫で快適度は段違い! 暑さ対策を万全にして夏でも快適で楽しい車中泊を!
今回は夏に車中泊をする時に必要な道具や、注意点についてご紹介しました。
夏でも対策をしっかりすれば、快適に車中泊を楽しむことができます。
ただし、無理は禁物。無理に車中泊をして、寝不足や熱中症になってしまうと、思わぬ事故に遭ってしまう可能性も考えられます。
体調第一で、安全に車中泊を楽しんでくださいね。