京都大作戦、中止に 「不安視する声」配慮し断念 コロナ対策講じ先週スタートも

先週末の3日に開幕した京都大作戦。ソーシャルディスタンスを保つため、配られた傘を観客一人ひとりが差して開演を待った(宇治市・太陽が丘)

 京都府宇治市の太陽が丘(京都府立山城総合運動公園)で先週末に開幕した関西屈指の野外音楽フェス「京都大作戦」の今週末(10~11日)の開催が中止されることになった。主催者が9日、公式ホームページ(HP)で発表した。コロナ禍の中、「(先週末の)開催直後から地元の方々より2週目の開催を懸念、不安視するさまざまな声を頂きました。その内容を真摯(しんし)に受け止め、開催を断念することにしました」としている。

 京都のロックバンド「10―FEET(テン・フィート)」が呼び掛け、人気アーティストが多く出演するとあって、例年ならば1日2万人の観客が集まる。コロナ禍で昨年は中止となり、2年ぶりの今年は、観客数を半分に減らすなど感染対策を取り、府とも事前相談を重ね、先週末と今週末の計4日開く予定だった。

 公式HPでは、延期という対応も含めて協議しているとし、「音楽の力を、絶対に消してはダメだと感じています」「一日も早くコロナ禍が収束し、太陽が丘で再会できる日を待っています」とするメッセージを公表した。

 音楽フェスは茨城県で8月に開催予定だった国内最大級の「ロック・イン・ジャパン・フェスティバル」も今月7日に中止が発表されたばかり。

 アーティストからは「やりきれない」「自粛ムードに染まるのではなく、ルールを守って音楽で元気を」などの声も上がっている。

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