秋にかけて平常の状態である可能性高い エルニーニョ監視速報

エルニーニョ/ラニーニャ現象の発生確率

 気象庁は9日(金)、エルニーニョ監視速報を発表した。

 エルニーニョ現象もラニーニャ現象も発生していない、平常の状態となっているとみられ、今後、秋にかけて平常の状態が続く可能性が高い(70%)。

エルニーニョ/ラニーニャ現象の経過と予測

 6月のエルニーニョ監視海域の海面水温は基準値に近く、差は -0.1℃ だった。

 海洋と大気の状態は、エルニーニョ現象もラニーニャ現象も発生していない平常の状態とみられる。

 太平洋赤道域の西部の海洋表層には暖水が見られ、今後東進して東部の海面水温の上昇に寄与するが一時的と予測される。

 エルニーニョ予測モデルは、太平洋赤道域の西部と中部での弱い東風偏差は持続するものの、エルニーニョ監視海域の海面水温は夏から秋にかけて基準値に近い値で推移すると予測している。以上のことから、今後、秋にかけて平常の状態が続く可能性が高い(70 %)。

エルニーニョ/ラニーニャ現象とは

 エルニーニョ現象とは、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて海面水温が平年より高くなり、その状態が1年程度続く現象のこと。逆に、同じ海域で海面水温が、平年より低い状態が続く現象はラニーニャ現象と呼ばれる。ひとたびエルニーニョ現象やラニーニャ現象が発生すると、日本を含め世界中で異常な天候が起こると考えられている。

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