大涌谷周辺でガイドツアー 火山温泉サミット

 火山温泉観光サミットは最終日の4日、箱根・大涌谷周辺でガイドツアーが行われた。約40人が参加し、箱根ロープウェイの早雲山駅周辺や箱根ガラスの森美術館を訪れ、同美術館では大涌谷を遠望。昨年の火山活動活発化にともなう立ち入り規制が現在も続いていることなどの説明も受けた。

 参加した群馬県草津町の温泉ホテルの女将、小林由美さん(57)は3日間を振り返り、「専門家や温泉地の関係者に多く出会え、収穫があった」と語った。地元には2014年6月に噴火警戒レベルが2(火口周辺規制)に引き上げられた草津白根山があり「有珠山の噴火など他地区の事例を学ぶ場になった。(温泉地間の)横のつながりができることで心強さも増す」と話した。

 初のサミットを終えた実行委員会の田村洋一委員長(50)は分科会などで各温泉地の関係者が情報共有を図れたことに手応えを感じ、「(火山活動の活発化などを)地域の事象で終わらせるのではなく、みんなで考えていかなければならない。連携を深めていきたい」と話していた。

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