鹿児島県に「線状降水帯」発生 1時間約120ミリの猛烈な雨で「記録的短時間大雨情報」も発表 身の安全を図る行動を

 鹿児島県の薩摩地方では、『線状降水帯』による非常に激しい雨が同じ場所で降り続いている。命に危険が及ぶ土砂災害や洪水による災害発生の危険度が急激に高まっているとして、気象庁は、午前3時半頃に「顕著な大雨に関する気象情報」を発表した。また、気象庁は、鹿児島県さつま街付近で災害につながるおそれがある猛烈な雨が降ったとみられるとして、午前3時15分に「記録的短時間大雨情報」も発表した。

【記録的短時間大雨情報 1時間雨量】

鹿児島県(奄美地方除く)  さつま町付近 約120ミリ(午前3時00分)

 梅雨前線が、対馬海峡付近から本州を通って日本の東へのびていて、ほとんど停滞している。前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、あす11日にかけて大気の状態が非常に不安定となる見込み。

 薩摩地方では、きょう10日夕方まで土砂災害に厳重に警戒し、低い土地の浸水や河川の増水や氾濫にも警戒が必要だ。

身の安全を図る行動を

 すでに大雨警戒レベル4の避難指示が出ていたら、災害が起きる前に今すぐ避難し、たとえ、避難情報がまだ出されていなくても、少しでも危険を感じたら、身の安全を図る行動をとる必要がある。

 崖や川の近くなど危険な場所にいる場合は、 地元市町村から発令されている避難情報に従い、少しでも安全な場所への速やかな避難が重要となる。

 周りの状況を確認し、避難場所への避難が危険な場合は、少しでも崖や沢から離れた建物や浸水しにくい高い場所に移動するなど、身の安全を確保をするようにしたい。

 市町村から避難情報が発令されていなくても、今後、急激に状況が悪化するおそれもある。少しでも危険を感じた場合には、自ら安全な場所へ移動する判断が必要だ。

 また、線状降水帯がかかる大河川の下流部では今後危険度が高まる可能性があることにも留意する必要がある。

© 株式会社ウェザーマップ