広域接種センター那覇会場の開所遅れも ワクチン供給不足

 玉城デニー知事は9日、県庁で定例会見を開き、7月15日に那覇市若狭の那覇クルーズターミナルで運営開始予定だった新型コロナウイルス広域ワクチン接種センターの開所が、ワクチンの配給不足により遅れる可能性を示唆した。玉城知事は「(ワクチン確保に)確定したものを得られていない。15日からなるべく始められるようにしたいが、時間的な状況を考えると厳しくなる」と述べた。県は市町村の接種で使われているワクチンを活用できないか、調整を急いでいる。

 県内3カ所目の広域接種会場となる同センターは1日1千~2千人、9月末までに5万5千人分の接種を想定していた。県の担当者はどの程度のワクチンが不足する見込みかについてなど「国と調整中。さまざま方策について検討中」と述べ、データ等は明かさなかった。県はエッセンシャルワーカー向けの接種を進めると説明している。

 県の広域接種会場は既に那覇市の県立武道館と宜野湾市の沖縄コンベンションセンターに開設し、接種券が届いている県内の18歳以上を対象に接種している。

 一方、玉城知事は県内41市町村で実施される希望者向けのワクチン接種について、「11月ごろまでには一定のめどがつけばいい」との意向を示した。

 ワクチン供給量に対し、実際に接種した割合を示す接種率は沖縄は49.3%だった。

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