急死した妻の残した秘密に向かい合う西島秀俊 開催中のカンヌ映画祭出品作「ドライブ・マイ・カー」新予告

8月20日より劇場公開される、村上春樹の短編を濱口竜介監督が映画化した「ドライブ・マイ・カー」から、90秒予告映像が公開された。

公開された予告映像は、愛車であるサーブを走らせる演出家・俳優の家福(西島秀俊)と、助手席に乗る脚本家の妻・音(霧島れいか)の一見穏やかなシーンから始まる。「今晩帰ったら少し話せる?」と、胸に秘めた思いを打ち明けようとしている様子の音。そして、「奥さまにはいつもお世話になっています」と家福にあいさつをする、音と親密そうな気配を漂わせる俳優の高槻(岡田将生)。しかし、家福が話を聞く前に、音が突然この世を去ってしまうことが描かれる。

その後映像は、広島の演劇祭で演出を手掛けることになった家福と寡黙なドライバーみさき(三浦透子)との出会い、演劇のオーディションでの高槻との再会が映し出される。「音が死んだ日、もし少しでも早く帰っていたら・・・」と語る家福、「ごまかさないでください」と言い放つ高槻、「ウソを言っているようには聞こえませんでした。それが真実かどうかは分からないけど」と語るみさきなど、印象的な言葉が続く。後半には、「舞台上での銃声」「カセットテープ」「ミラー越しのみさき」などのショットが続き、家福がたどる葛藤と波乱の運命を予感させる予告映像となっている。

「ドライブ・マイ・カー」は、愛車サーブを通して出会った、妻を失った喪失感のなかで生きる舞台俳優の家福と、寡黙な専属ドライバーみさきの孤独な2人が、一筋の希望にたどり着くまでを描いた作品。村上春樹の同名短編小説にほれ込んだ濱口竜介が、監督・脚本を務めている。西島秀俊が主演し、三浦透子、岡田将生、霧島れいからが顔をそろえている。現在開催中の第74回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に、日本映画として唯一出品されている。

【作品情報】
ドライブ・マイ・カー
2021年8月20日、TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー
配給:ビターズ・エンド
©2021 『ドライブ・マイ・カー』製作委員会
PG-12

© 合同会社シングルライン