オリオン新商品初出荷 伊江島産大麦を使用「ザ・ドラフト初仕込」

 【名護】オリオンビール(豊見城市)は9日、伊江島産大麦を原材料とした新商品「ザ・ドラフト初仕込」の沖縄県内出荷を開始した。完全受注方式で、約1万ケースを発送する。販売は13日から。

 同日午前、オリオンビール名護工場で出荷式が催され、報道関係者ら約20人が参加した。オリオンビールの樽岡誠執行役員が「ビール粕(かす)を使用して育った伊江島産大麦を原材料にした『完全循環型ビール』だ。爽やかな味を楽しんでほしい」と語った。

 「ザ・ドラフト初仕込」は、大麦を軸としたオリオンビールの完全循環型産業構築プロジェクトで商品化にこぎ着けた。

 同社は2020年6月から、主力商品の「ザ・ドラフト」に伊江島産大麦を使用。生産過程で生じる年間約4千トンのビール粕は、牛の餌や堆肥にするなどしていたが、「初仕込」はその堆肥を原材料となる大麦の栽培に使用している。

 伊江村の島袋秀幸村長は「完全循環型の農業を展開し、SDGs(持続可能な開発目標)の実現につなげていきたい」と祝辞を寄せた。

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