【東京五輪】札幌2連戦が無観客となったなでしこジャパン「ポジティブに捉えている」

リモート会見で無観客試合の”強み”について語った宝田沙織

東京五輪に臨むサッカー女子のなでしこジャパンのイレブンが札幌開催となる五輪1次リーグ初戦カナダ戦(21日)、第2戦英国戦(24日)が無観客になったことに複雑な心境を語った。

国際親善試合オーストラリア戦(14日)に向けて合宿を再開したなでしこジャパンは10日、リモート取材に応じたFW田中美南(27=INAC神戸)が「無観客は残念なこと」とし、DF清水梨紗(25=日テレ)も「お客さんがいてくれた方が雰囲気も高まるし、力になるのでさびしい気持ちがする」と率直な心境を明かした。

本来なら金メダル獲得に向けてホームの地の利を生かし、ファンの大声援で相手を威圧するなど、優位に試合を進めることもできただけに残念な表情を見せたが、DF宝田沙織(21=ワシントン・スピリット)は「少しさびしい気持ちがする」としながらも、無観客がなでしこジャパンに有利になるという。

「選手たちの声が聞こえるのでポジティブに捉えている。相手にはわからない日本語なのでチーム内でしかわからないことはすごく良くて。たくさんコミュニケーションをとってやっていきたい」と、試合中でも選手同士の声が聞こえるため、互いに指示を出し合うなど、連係を密にすることができるという。

特になでしこジャパンは、スピードやフィジカル力では欧米列強に劣るため、組織力で対抗してきただけに選手同士の意思疎通は不可欠。マイナス面ばかりではないわけだ。清水は「テレビで見てくれる方にも何か届くように一生懸命取り組む」と力を込めていた。

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