1人暮らし高齢者にロボットが〝同居〟 神奈川・愛川で実証実験 見守りと会話楽しむ

パペロアイと会話を楽しむ小島ヤス子さん(愛川町提供)

 神奈川県愛川町は1人暮らしのお年寄りに自宅でロボットとの会話を楽しんでもらい、暮らしの見守りにも役立ててもらおうと、見守りロボット「PaPeRo i(パペロアイ)」を活用する実証実験を始めた。町内の10人に8月末まで使ってもらい、効果を検証する。

 町内には鉄道駅がなく、1人暮らしのお年寄りにとって、離れて暮らす家族との行き来は容易でない。さらに、新型コロナウイルス禍で外出しにくくなり、お年寄りが周囲の人と会話する機会も減っていることから、町は見守りロボットの実証実験に取り組むことにした。

 4月に希望者を募り、申し込んだ67~89歳の男女10人が6月下旬からパペロアイと“同居”を始めた。

 パペロアイはNEC製のロボットで高さ約30センチ。小さなこま犬のような愛らしい外見をしている。朝、昼、晩の1日3回、お年寄りの写真を撮影して遠方の家族のスマートフォンに送信するほか、家族から送られたメッセージを画面に映し出したり、音声で伝えたりする。

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