広瀬すず&松坂桃李がダブル主演 誘拐の被害者&加害者の烙印を背負った男女役 「流浪の月」映画化決定

2020年の本屋大賞を受賞し、同年の年間ベストセラー1位(日販単行本フィクション部門、トーハン単行本文芸書部門)となった凪良ゆうの小説「流浪の月」の映画化が決定し、広瀬すずと松坂桃李がダブル主演を果たすことが発表された。

引き取られている伯母の家に帰りたがらない9歳の家内更紗と、更紗の意をくんで部屋に入れてあげた大学生の佐伯文。やがて文は誘拐罪で逮捕されてしまう。「傷物にされた被害女児」とその「加害者」という烙印を背負ったまま、15年後に更紗と文は再会する。家内更紗を広瀬が、佐伯文を松坂が演じ、「悪人」「怒り」などの李相日が監督を務める。8月上旬のクランクイン、2022年の全国公開が予定されている。

「怒り」に続く2度目の李監督作品への参加となった広瀬は、「私は毎日なんだか、どこかずっと緊張しています」と胸の内を語っている。「孤狼の血」で日本アカデミー賞最優秀助演男優賞、「新聞記者」で同最優秀主演男優賞を2年連続受賞するなど活躍を続ける松坂桃李は、初の李組の参加に向けて「全身全霊でいきます」と決意を見せている。また、李監督は「魂と魂の未来永劫揺るがない結びつき」を描きたいと意気込みを語っている。

【コメント全文】

■広瀬すず
本当にびっくりしました。でも、いつかまた、李組に参加したいという事は
「怒り」以来、ずっと思い続けてきた事でもありました。
「この役の気持ちを知ってると思って」と監督に言われたその日から
私は毎日なんだか、どこかずっと緊張しています。
私の少しの変化を、誰よりも早く細かく気付かれてしまいます。
だからこそ監督の前では絶対嘘がつけないし、
ちょっとでも誤魔化そうとするもんなら…
想像するだけで…今、監督の前でお芝居するのが怖いです。
あ、その緊張ですかね。
松坂さんは、以前ご一緒した現場でとても真面目で大らかな印象を受けました。
文を松坂さんが演じると知った時も、なんだかすぐにしっくりくる不思議な雰囲気もあり、
今回の役、作品で、ご一緒出来る事はとても楽しみです。

■松坂桃李
李監督とは初めてご一緒しますが、
作品を拝見していて、いつかやってみたいとずっと思っていた方でした。
正直今は霧の中にいる気分です。
ただこの作品に文として参加できる喜びを噛み締めてもいます。全身全霊でいきます。
広瀬さんは成島組以来の再会ですが、
肝が据わっていて頼もしさすら感じます。
改めてご一緒出来ることほんとうに楽しみです。
李組の皆さんと創り上げていきたいです。
宜しくお願い致します。

■李相日監督
痛ましい過去を背負った二人の物語なのに、悲壮感が漂わずにどこか浮遊しているような心地良さに包まれました。恋愛、友情、家族愛…名前のつけられない関係がここには存在します。魂と魂の未来永劫揺るがない結びつき。そんなものはこの世界に存在しないのかもしれません。けれど、まずは信じてみる。この物語を信じる。更紗と文、二人の息遣いを信じる。そこから、映画『流浪(ルビ:るろう)の月』はスタートしました。
「怒り」以来ですが、広瀬すずとは必ずまた映画で再会する。疑いのない確信と、強い願望を常々持ち続けていました。
松坂桃李君のこの作品への意気込みには驚嘆するばかりです。身体つきはもちろん髪や体毛の一本一本、皮膚感に到るまで役に向けて丁寧に積み上げていく執念には心が震えます。
二人の眼差しが重なり、互いを慈しむ優しさに溢れた時、自分がどれほど心を奪われるのか…待ち遠しくてなりません。

【作品情報】
流浪(るろう)の月
原作:凪良ゆう「流浪の月」(東京創元社刊)
主演:広瀬すず、松坂桃李
脚本・監督:李相日
製作幹事:UNO-FILMS(製作第一弾)
共同製作:ギャガ、UNITED PRODUCTIONS
配給:ギャガ
(c)2022「流浪の月」製作委員会
2022年全国ロードショー

© 合同会社シングルライン