沖縄で半導体産業「十分にできる」 河野沖縄相が持論を展開

 【東京】河野太郎沖縄担当相は9日の会見で、沖縄の日本復帰前に米大手の進出計画があった半導体メーカーの誘致について、「沖縄でも十分にやっていける」との認識を示した。

 河野氏は、半導体大手テキサス・インスツルメンツ(TI)が1972年の復帰前に沖縄に拠点開設を計画していた点を踏まえ、「物流コストの占める割合が相対的に小さいものについては、沖縄でも十分にやっていける」と持論を述べた。

 世界の半導体市場で存在感を示している台湾の例を挙げ、「台湾のメーカーが頑張って供給している部分がある」と指摘。「沖縄は東京から遠いかもしれないが、アジアには日本で一番近いという地理的条件もある」と沖縄のアジア市場での優位性を強調した。

 河野氏は、6月14日の衆院沖縄北方特別委員会での屋良朝博氏(立民)への答弁でも、「沖縄では半導体関係の産業の集積が少しずつ出てきている」と説明。「物流コストが大きくない産業というところにも、しっかり着目をする必要がある」として前向きな姿勢を示していた。

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