バス停「市役所前」だけを探し、東日本制覇 「半分終わってほっとした」、次回からは西日本へ

佐渡島の「佐渡病院」バス停の脇に立つ飯島さん=6月19日、新潟県佐渡市(本人提供)

 全国にある「市役所前」のバス停をひたすら探し求めている川崎市川崎区の自営業飯島正之さん(37)が、「東日本」の367市を制覇した。6月19日に新潟県を訪れ、新潟、長野、静岡以東で最後となる佐渡市役所の最寄りバス停を確認。「想像以上に時間がかかったが、半分終わってほっとした」と次への目標に意欲を燃やしている。

 飯島さんは2007年3月から、「市役所前バス停プロジェクト」と銘打ったリサーチの旅を続けている。「日本で一番多いバス停の名前は『市役所前』ではないか」との仮説に基づき、全国の市役所を訪ねて庁舎近くのバス停を確認。「市役所前」を見つけたら写真を撮影するルールを決め、これまでに全国586市を訪ね175の「市役所前」を見つけてきた。

 コロナ禍で移動制限がありながらも、仕事で新潟県を訪れた際に佐渡市まで足を延ばした。市役所最寄りのバス停は「佐渡病院」で「認定」には至らなかったものの、東日本の全367市訪問を達成した。

 「市役所の名称が付くバス停がないことは下調べで分かっていた」としながらも、ルールに基づいて足を運んだという飯島さん。仕事の都合もあって佐渡島での滞在はわずか4時間半だったが、中間目標の達成に胸をなで下ろしたという。

 夢の全国792市制覇へ向け、次回からは西日本へ足を運ぶ。長崎、鹿児島、沖縄など離島に市役所があるケースもあり、訪問に時間を要することは確実。「離島は掛け持ちで訪問できず難儀する」と覚悟しながらも、「時間をかけてやり切りたい」と意欲を見せている。

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