元ハム中村勝は「スター選手のひとり」 メキシコWLの外国人ドラフトで1位指名

2019年まで日本ハムでプレーした中村勝【写真:田口有史】

メキシカンリーグトップタイの6勝、地元メディア「宝石」

メキシコ・ウインターリーグの外国人ドラフトが8日(日本時間9日)、現地で行われ、元日本ハムで、現在メキシカンリーグのマリアッチス・デ・グアダラハラでプレーする中村勝投手が、マヨス・デ・ナバホアからドラフト1位で指名された。中村はここまでグアダラハラで先発として7試合に登板し、リーグトップタイの6勝0敗、防御率はリーグ5位の3.10。チームは中村の活躍もあり、10日(同11日)現在30勝9敗で北地区で首位を独走中だ。ナバホアは公式ツイッターで中村を「マリアッチスのスター選手のひとり」と紹介した。

夏のリーグで開幕から勝ち星を重ねてきたことで、メキシコ国内での注目度は日に日に増している。地元メディア「ストライクアウト」は、中村の輝かしい活躍ぶりを「宝石」と表現。本拠地のスタジアムでは日本語で「中村」と書かれたハチマキがグッズとして販売されており、地元ファンが頭に巻いて応援する姿も見られる。リーグの公式ツイッターも「ナカムラはすでに地元の子どもたちのアイドルだ」などと取り上げており、すでに国内球界では知られた存在だ。ここまでの成績が評価され、ドラフト1位での今回の指名につながった。

メキシコのウインターリーグでは、その年に初めて夏のメキシカンリーグでプレーした選手については、外国人ドラフトで指名したチームだけが獲得交渉を行えるというルールが存在する。ただし、指名された選手が他国のウインターリーグでプレーする場合、国外のチームに対してはこのルールは効力を持たないため、中村の決断が注目される。

今回の外国人ドラフトでは、中村と同じくグアダラハラで3年ぶりの現役復帰を果たし、10日(同11日)現在で打率.364、6本塁打、40打点の成績で東京五輪のメキシコ代表にも選ばれたエイドリアン・ゴンザレスをチャロス・デ・ハリスコがドラフト4位で指名。エル・アギラ・デ・ベラクルスで打率.307、4本塁打、31打点(リーグ12位タイ)の成績を残しているヤシエル・プイグは、アギラス・デ・メヒカリからドラフト4位で指名されている。メキシコのウインターリーグは10月5日に開幕予定。(Full-Count編集部)

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