阪神・佐藤輝 代打でサヨナラ呼び込む中前打「無我夢中でしっかり食らいついた」

主砲・大山(右)の隣で勝利の喜びをかみしめる阪神・佐藤輝

阪神は12日のDeNA戦(甲子園)に4―3でサヨナラ勝ち。0―3と3点のリードを追う最終回に、5連打を含む計6安打を集中し一挙4点。ドラマチックな劇勝に矢野監督も「結果につながらないことのもどかしさもあったが、みんながこういう形で報いてくれた。(ヒーローは)誰か一人じゃない」と涙で声を詰まらせた。

サヨナラの4点目を決めた大山の中前適時打も見事だったが、そこに至るまでの一本一本の安打にも魂がそれぞれこもっていた。9回二死一塁で代打出場した佐藤輝は、相手守護神・三嶋の投じた3球目を中前へ運び一、三塁とチャンスを拡大。「無我夢中でしっかり食らいついた。チームの勝利につながった価値あるヒットでした」と胸を張る。直近5試合で17打数3安打と苦境が続いていただけに、喜びもひとしおの様子だ。

続く近本、糸原の連続適時打で2―3に詰め寄った後、中前へ同点打を運んだのはマルテ。「素直にうれしい。自分だけじゃなく皆の仕事があっての勝利。それらも重ねた上ですべてうれしい」と充実感を漂わせていた。

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