【横浜市長選】前・神奈川県知事で参院議員の松沢成文氏が出馬に意欲「幅広い有権者から期待寄せられた」

松沢成文氏 

 任期満了に伴う横浜市長選(8月8日告示、22日投開票)を巡り、前県知事で参院議員の松沢成文氏(63)=日本維新の会=が無所属での出馬に意欲を示していることが12日、分かった。市長選にはすでに8人が立候補の意向を示しているほか、現職の林文子市長(75)も4選出馬の意向を固めており、混戦模様に拍車がかかりそうだ。

 複数の関係者の話を総合すると、松沢氏は7月上旬、近しい関係者らと面会。地元経済人をはじめ幅広い有権者から立候補への期待が寄せられたとして、出馬への意欲を明かしたという。

 松沢氏は川崎市多摩区出身。慶応大卒業後、1987年の県議選で初当選。衆院選に93年から3回連続当選した。2003年から知事を2期8年間務め、知事の多選禁止条例や受動喫煙防止条例の制定などを手掛けた。12年には東京都知事選に無所属で出馬したが落選。13年の参院選でみんなの党から出馬して当選し、19年に日本維新の会から出馬して再選した。

 カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の横浜誘致を巡っては、所属する日本維新の会はIR推進の立場だが、松沢氏は今年2月に「民主的プロセスを経ていない形でIRを強行するのは反対だ」と述べていた。

 同市長選には、元国家公安委員長の小此木八郎氏(56)=衆院3区、自民党=や、立憲民主党が推薦する元横浜市立大教授の山中竹春氏(48)のほか、横浜市議の太田正孝氏(75)、動物保護団体代表理事の藤村晃子氏(48)、元衆院議員の福田峰之氏(57)、水産仲卸業社長の坪倉良和氏(70)、弁護士の郷原信郎氏(66)、元長野県知事で作家の田中康夫氏(65)がそれぞれ立候補の意向を表明している。

 林氏は態度を明らかにしていないが、4選出馬の方針を固めている。

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